大人になってから学ぶサッカーの本質とは

サッカーの本質を追求するWebマガジン 考えるよりも感じることを大切に 美しさとは何かを感じる心を大切に 大切なものを失わない為に書き綴る

「日本の子供たちは生まれつき持っていたはずの創造力を失っている」オシムさんの提言

元サッカー日本代表監督、イビチャ・オシムさんの著書「考えよ」より引用。 日本人の子供たちは、こういう(大人の)コントロールを受けることによって、生まれつき持っていたはずの創造力を失ってしまうのかもしれない。 日本人は一般的にとても才能豊かで…

「日本人には秩序を乱さない者が最も優秀であるという価値観が…」オシムさんの日本教育への提言

元サッカー日本代表監督、イビチャ・オシムさんの著書「考えよ」より引用。 私が感じる限り、日本人には教師や上司の教えを疑うことなく守り、秩序を乱さない者が最も優秀であるという特有の価値観が備わっているようだ。 タイムアウトなど取れないサッカー…

「子供たちに自由を」オシムさんが日本サッカーに残してくれた言葉を考える

日本のユース世代は、よく見えるかもしれないが、これもまた他の国がユースでやっていることの模倣なのだ。 この部分でも成長はスローで停滞気味である。その理由の一つとして選手のセレクションに問題がある。未来を見据えベターな見識に基づいて選んでいる…

コーチ、監督の言葉を聞いているのは子どもだけじゃない。

「子どものサッカーで起こった嬉しいこと・悲しいこと」というアンケートに、こんな回答がありました。 息子が少年団に所属していたときのこと。練習試合の相手は埼玉の強豪クラブチーム。結果はもちろん完敗でしたが、試合後のクラブチームのミーティングが…

ホンジュラスで見た子供たちのサッカーの強烈な光景

ホンジュラスのジュニアの草サッカーの光景 大学卒業後に、中南米のホンジュラスを旅していた時のこと。 小さな街というよりも村の中にある、雑草が生い茂ったグラウンドで子供たちのサッカー大会が行われていました。 8~10歳くらいの子どもたちです。 上手…

サッカーの指導者の多くが社会につながっていないと感じる理由

私たちは人間社会で暮らしているのですから、人間社会の作りだした尺度を無視することはできません。人間が作りだした尺度に従うことも大切なことです。 すべての人が勉強をしている現代社会で、テストで良い点を取って、偏差値が高い優秀な学校へ進学できる…

勝手に育つ、育ちやすい環境をいかにつくるかを考えるようになった話

「はずれ者が進化をつくる」より引用↓ 「雑草を育てるのは大変だ」と言いました。 そして、それは「思うとおりに育たないからだ」と言いました。 思うとおりというのは、「人間が思うとおりに」ということです。 雑草にしてみれば、何も思い通りに育つ必要は…

わがままなサッカー選手が許容される国とされない国の違い。

「遊び」に対する情熱が冷めたとき、サッカーに対する情熱も失うことになるのかもしれない。優れたサッカー選手とは、ある意味子供であり大人でもある。 つまり、子供のように純粋にプレーを楽しみ、遊び、喜び、感覚的に、アドリブで、自由気ままに直感で、…

子供のミスの捉え方は、大人そして社会のミスの捉え方

ドイツで感じた様々な違いを今までもお伝えしていますが、その中でも大きな違いの一つで且つ重要な事だと感じる事が「ミスの捉え方」です。これについて私が気づいたことを今回は掘り下げてお伝えしていきたいと思います。この違いは様々なところに影響を及…

サッカーには、オリジナリティを尊重する態度と組織のコンセンサスを融合させようとする姿勢が求められる

サッカー選手もアートクリエイターなのである。動的時空間における瞬時の局面で、思考と感性とを即興的に融合させた創造力を行使するインプロヴァイズパフォーミングアーティストといってもよいだろう。クリエイターであればこそ、サッカーでもアートでも、…

サッカーとはなにか?サッカーの価値とはなにか?を思考した2022年

明けましておめでとうございます。 本年もよろしくお願いいたします。 2022年もたくさんの読者の方々に支えられ、限られた時間の中でなんとか当ブログも更新し続けることができました。 ふりかえると、色々なことがありました。 サッカー指導者のコミュニテ…

サッカー続けたくても、続けられない子どもたちを僕たちの小さな支援で拾い上げることができる

love.fútbol Japan代表の加藤さんのnoteより↓ 先月夜に知らない番号から電話があり、出てみると去年から国内活動で応援している中学生のお母さんでした。突然の電話に恐縮されながらも、「実は」と切り出された話の内容は、「お陰様でこの2年間子どもが無事…

日本のサッカー文化発展に必要なこと。ドイツ、スペインに勝っても大きな課題は残っている

サッカーコンサルタントの幸野健一さんが、カタールワールドカップの日本の快進撃に警笛を鳴らしました。Twitterで発信された投稿をご紹介します。 ワールドカップで戦ったドイツ代表やスペイン代表は、日本代表と同じレベルのチームを作ったら、何十チーム…

ドイツの教育とサッカー|サッカーの捉え方と段階的な育成

前回、「ドイツの教育とサッカー|自分を知る事が自信自立そして発展に繋がる」というテーマで書きました。 今回は、息子のサッカークラブでの面談の話をご紹介しながら、ドイツのサッカーというものの捉え方と育成について前回のテーマと繋げて考察して…

ドイツの教育とサッカー|自分を知る事が自信と自立、そして発展に繋がる

前回「日本と海外の思考=気質の違い。違いを知り、そして自分たちを知る事の重要性」 keikun028.hatenadiary.jp という内容を寄稿させていただきました。 今回はその中でも書かせていただいた「自分を知る事」について少し掘り下げてお伝えしたいと思います…

サッカー育成年代が抱えている本質的な課題はなにか?サッカークラブの経営は構造的に厳しい。

千葉の名門サッカークラブ、VIVAIO船橋の代表、渡辺さんにお話を伺ってきました。 サッカー育成年代が抱えている本質的な課題はなにか?という問いが生まれた時、渡辺さんにお話を聞いてみたいと思いました。渡辺さんが日ごろ発信されている内容が示唆的で、…

サッカー本のおすすめ38冊。初心者から経験者まで!観戦視点、プレイヤー視点、戦術、選手、監督の魅力を紹介

「サッカーの本質とは」というテーマで運営する当ブログもスタートしてから早7年が経ちました。これまで数々のサッカー関連の本、雑誌、漫画を紹介してきましたが、まだまだ紹介しきれていない本がたくさんあります。100冊以上サッカー関係の本、漫画を読ん…

日本と海外の思考=気質の違い。違いを知り、そして自分達を知る事の重要性。

以前「言語と思考の繋がり、そしてサッカーとの繋がり」 という内容を寄稿し、その中で「言語は思考と繋がっている、つまり言語の違いで思考も変わる」という事を書かせていただきました。これについては子供達が言語(ドイツ語)を身に付けてから気づいたこ…

「首を振ることと、大事なものが見えていることは別問題」風間八宏氏がいた桐蔭横浜大学サッカー部時代に学んだこと

日本では、首を振って周囲を見ていると、「よくまわりをみていますね」と褒められることが多い。 でも、首を振ることが目的になってしまい、肝心なものが見えていないことが多い。 風間氏は著書の中で、「首を振ることと、大事なものが見えていることは別問…

オシムさんが語る日本サッカーの課題。「模倣は簡単ではない。本物のセンスが必要なうえに…」

日本サッカーに大いなる貢献をしてくれた故、イビチャ・オシム氏の著書を読み返している。改めて読むと、非常に示唆的で、我々日本人の課題の本質をついているように思う。著書の一部を引用してご紹介させていただきたい。 日本人は、世界のトレンドをいちは…

日本のサッカーは「ハイコンテクスト」であるが故に難しい

僕らはリフティングの回数、コーンドリブルのスピードなど、あらゆるボール扱いのテクニックを競ってきた。 時に、宿題を出され、目標設定をされ、それをクリアすることに喜びを見出しながら、テクニックを磨いてきた。 それは、試合に勝利するという目標と…

言語と思考の繋がり、そしてサッカーとの繋がり

子供達のサッカーを見ていて、海外でサッカーをするにはその国のサッカーを理解することが大切だと感じます。そのためにはその国の人たちとコミュニケーションを取り、プレーの背景にある考え方を知る事が必要。ということは、その国の言葉を理解することが…

「サッカー少年団やクラブに入らなくても、サッカーで遊べる環境があったらいいな」とつぶやいたら、素敵な話を教えてもらいました。

Twitterで下記の投稿をしたところ、オランダに住まれている金子さんから興味深い反応をいただきましたので、紹介させてください。 サッカー少年団やクラブに入らなくても、サッカーで遊べる環境があったらいいなと思う。そこからチームでやりたい子がクラブ…

ボトムアップ、選手主導で結果を出す堀越高校サッカー部が直面した課題。プレーモデルの提示がボトムアップ成功の鍵になる可能性

トップダウンではなく選手主導のボトムアップで結果を出して注目された堀越高校サッカー部。 取材された加部さんの著書「毎日の部活が高校生活一番の宝物」 堀越高校サッカー部のボトムアップ物語をご紹介させてください。 著書の一部を引用させていただいて…

「理不尽な連帯責任を取らされ強制退部」「監督の希望進路じゃなければ試合に出さない」こんな指導者の横暴は許してはいけない

2年前、名門と呼ばれる某高校サッカー部の生徒からDMをもらたのをきっかけに、オンラインで話を聞いた内容をnoteにまとめたところ、多くの反響がありました。 「監督にもコーチにも相談できない…」名門高校サッカー部の部員から聞いた指導者の実態|Kei_imai…

説明が長いだけで、子供が自分で見つける楽しさを奪ってしまう

説明が長い大人が苦手です。 子どもの頃から、学校の先生やサッカーのコーチの話が長いのが苦手で、早くやりたいのに全然話が終わらなくて、それが本当にしんどかった記憶があります。 そんな経験があるので、自分が指導する側になった時は、話は端的に短く…

子どもに良い指導をするための、大人の余白

すべては、授業でやってみたい!これを授業にしたい!とあなた自身が思うところから始まります。 子どもは本当に大人のことをよく見て、感じています。大人が「つまらないなぁ」と思ってやる授業は、彼らだってつまらないのです。逆に大人が楽しくてしょうが…

サッカーと学業の両立の重要性と必要性

ドイツに来て感じた事の一つとして、サッカーと学業の両立についての重要性と必要性の認識があります。 まず第一に子供達の将来をしっかり見据えた上で必要な事を考えること。 サッカーでプロを目指していてもプロになれるのはほんのひと握りで、サッカーを…

いのちを燃やすようなフットボール、生命力あふれるフットボール

Hay que ser vivo!! スペイン語で、「生きなければならない!」 直訳するとそのような意味になるけれど、生き生きとしていなければならない、とか、活力が漲っていなければならない、とか、命を燃やさねばならない、などというニュアンスがあるように思う。 …

大人がワクワクできないと、選手たち、子供たちをワクワクさせることはできない

風間八宏氏の著書『超「個」の教科書 -風間サッカーノート』より↓ 私が一番ワクワクするのは、周りの人たちが「それは無理だろう」と言っている時です。「できない」と言われると、「じゃあ、やってやろうじゃないか」という気持ちが湧き上がってくるのです…