カメラマンの松本さんのブログ記事が素敵だったので紹介させてください↓
子どもというのは「予想に反した動き」をする場合が多い。
運動会でも、ちゃんと白線でトラックを書いているにも関わらず、負けそうになるとルールお構いなしにショートカットしてしまう。
立ち位置を決めておいても、必ずそこにいるとは限らない。
集合写真で全員が言う事をきく方が「子ども」としてはある意味「変」。
それも全て「考慮」し、ありとあらゆる状況に「瞬時」に対応していかなければならない。
そして「技術」だけではなく、人として子どもに好かれていなければ良い表情は撮れない。
「こういうポーズ取って」
「もう少し笑顔で」と子どもに言った所で、言う事をきく方が珍しい(笑)。
大人なら「自己責任」で対応してくれるが、子どもの場合はそうじゃない。
「こういう風に指示を出しました」と言い訳した所で、ちゃんと撮影できていなければ「カメラマン」の責任となる。
ーーーー中略ーーーー
さてさて、自分は「撮影が上手い」と思っているプロカメラマンの皆さん。
また、撮影が上手くなりたいと思っているハイアマチュアのカメラマンの方。
あなたの腕を、幼稚園で試してみませんか?
幼稚園児のサッカーコーチをしてよかった
私はサッカーコーチキャリアのスタートが幼稚園児〜小学生だったのですが、本当にこの年代を最初に経験できてよかったなと思うんです。
カメラマンの松本さんの文章にあるように、幼稚園児ってサッカー以外のあらゆるものに好奇心があり、注意散漫、僕らコーチがいくら言うことを聞かせようとしても聞いてくれないわけです。制御不能。
強制力や矯正力全開にしてしまうと、彼らは当然「怖い」「つまらない」「やりたくない」になります。
強制力が機能する場合、それは親とのコンセンサスが必要になります。つまり子供に言うことを聞いてほしい親の想いがあって、コーチはそれに応えようとする構図。ただそれは極めて不健全であると私は思います。なぜならサッカーをプレイする場で言うことを聞かせることにフォーカスがいくからです。サッカーではそんなアプローチはナンセンスだと思っているからです。
じゃあどうするかというと、子供の好奇心を刺激することです。サッカーってこんなに楽しいんだよという感覚を体験してもらうプレーしてもらうしかないんです。
コーチに魅力がないと難しいんです。あのコーチ面白い!あんなボール扱いできたら楽しそう!コーチとサッカーすると楽しい!
そんな感覚を持ってもらうことがすごく大切なんです。
上手くなくても、コーチが面白ければ、プレーが楽しければ子供はサッカーを好きになってくれます。
いろんな子がいて、いろんな成長段階にいる子がごちゃまぜ
この年代を経験できてよかったことはまだあります。
いろんな子がいることを知り、一人ひとりの成長スピードも異なることを知り、そんな子たち全員に伝えること、伝わることの難しさを学び、全体にアプローチすることと、個別にアプローチすることを分けていかなければいけないことを学び、彼らの反応から多くを学ぶことができました。コーチとしてたくさんの失敗をしました。
子どもたちに自由にやらせ過ぎてもダメ、厳しくし過ぎてもダメ、声の掛け方(コーチング)を間違えても気持ちが離れてしまう、声掛けのタイミングを間違えても伝わらない。そんな経験が、小学生、中学生の指導にものすごく活かされた実感があります。
子供の特性を知ることで、人間社会の前提をより深く学ぶことができたと思います。
サッカー以外の会社組織に長年属していますが、いろんな特性の大人がいます。抽象度を高めれば、大人も子供も大差がありません。特性に応じたコミュニケーション、関係性の構築ができなければチームは、組織は上手く回っていきません。
ふりかえると幼稚園児にサッカーを教えた経験が、人生のあらゆる局面で生かされているなと思います。
サッカーコーチを志すなら、幼稚園児をぜひ教える機会を持ってほしいと思いますし、私は社会に出てこの経験がサッカー以外でも生かされていると感じているので、人生経験としてもおすすめです。