子どもがサッカー少年団に入ると、親の生活は一気に加速します。週末は試合や練習で予定が埋まり、時には送迎係、時には応援団。気がつけば「サッカーママ・パパ」としての新しい日常が始まっています。そんな中で、子どもの成長をしっかりと支えるために、親として、保護者としてぜひ押さえておきたい大切なポイントを解説します。
<目次>
1. お父さんコーチのリアルな姿
サッカー少年団には「お父さんコーチ(パパさんコーチ)」がいます。彼らは、普段は会社員や自営業をしている“ノンプロ”がほとんどです。仕事の合間や休日に時間を割いて、子どもたちを指導しています。その熱意と献身には心から感謝すべきです。
ただし、情熱だけでサッカーの技術が教えられるわけではありません。経験豊富なコーチもいれば、サッカー未経験のコーチもいます。指導法にばらつきが出るのは自然なことです。保護者として覚えておいてほしいのは、「すべてを信じ込まない」「完璧を求めない」ということです。
コーチも完璧ではなく、試行錯誤しているということを理解しながらコミュニケーションを取っていけると良いと思います。
難しいのは指導をする人の中にはプライドをもっている方も多く、双方向のコミュニケーションが難しいこともあることだと思いますが、、
2. 外部スクールの“プロ”は本当にプロ?
サッカー少年団だけでは物足りず、外部のサッカースクールに通わせる家庭も増えています。外部スクールでは、元プロ選手やプロに近い実力者が指導するケースが多く、指導の質が高いと感じるかもしれません。月謝が高いぶん、「信頼できる」と思いがちです。
でも、ここで気をつけてほしいのは、「元プロが言うことは絶対ではない」という点です。プロが教えるからと言って、すべてが正解ではありません。大事なのは「その指導が子どもに合っているかどうか」です。指導者の肩書きに引っ張られず、子どもの成長や楽しさを軸に考えるのが大切です。
コーチがどんな振る舞いをしているか、どんな声がけをしているかをよく観察してみてください。
参考記事:こんなコーチのいるチームに預けたいと思った話 - 大人になってから学ぶサッカーの本質とは
3. 親ができるサポートの“本質”
子どものサッカーライフを支えるために、親ができることは「環境を整えること」と「選択肢を与えること」です。例えば、外部スクールの見学に行く、チームの雰囲気を確認する、いろいろな選択肢を提示して子どもに考えさせる。こうしたサポートは、子どもの“自立”を促します。
もちろん子供の年齢が低い場合は親自身が相対的によい環境を選んであげても良いと思います。
また、親自身も情報をアップデートする必要があります。サッカーのルールやトレンド、口コミ、評判を確認し、他のクラブの雰囲気を知ることで、判断材料が増えます。忙しい中で時間を割くのは大変かもしれませんが、最初の選択が後悔のないものになる可能性が高まります。「このチーム、ちょっと合わなかったかも…」と感じたとき、そこから抜け出すのは思った以上に大変です。入る前に情報を収集するのは、後悔を防ぐための投資と考えてください。
参考記事:子どもはなんのためにサッカーをしているの?親と指導者の考え方について - 大人になってから学ぶサッカーの本質とは
4. 親がプレッシャーになっていないか
保護者にとって、子どもは“最強の推し”です。サッカーをしている姿を見て、「うちの子、めちゃくちゃかっこいい!」と思ったことがある人は多いはず。ゴールを決めたときのガッツポーズ、ナイスセーブをしたときの自信に満ちた表情。その一瞬一瞬が“推し活”そのものです。
でも、ここで気をつけたいのは「応援がプレッシャーになっていないか」という点です。親が試合中に声を荒げてしまうと、子どもは“ミスしたら怒られる”と感じてしまいます。試合後に「なんであそこで走らなかったの?」と問い詰めるのはNG。大切なのは、子どもが試合を“楽しめているか”を観察することです。子どもが成長するためには「楽しい!」が原動力になります。
参考記事:サッカーするならプロを目指すべきという無意識のバイアス - 大人になってから学ぶサッカーの本質とは
5. 最後に
サッカー少年団に入ることで、親も新たな挑戦が始まります。「お父さんコーチ」の存在、「外部スクールの活用方法」、そして「子どもを支えるサポートの本質」。これらを意識することで、子どもがのびのびとサッカーを楽しむ環境が整います。
そして、何よりも忘れないでほしいのは、子どもの“推し活”を存分に楽しむことです。勝っても負けても、子どもの努力を認めてあげる。彼らの成長は、保護者の心にも大きな感動をもたらします。「親バカ」なんて言葉がありますが、それは誇りある称号だと胸を張りましょう。
子どものサッカーを家族で楽しめると最高だなと思います。