大人になってから学ぶサッカーの本質とは

サッカーの本質を追求するWebマガジン 考えるよりも感じることを大切に 美しさとは何かを感じる心を大切に 大切なものを失わない為に書き綴る                    ※当ブログはプロモーションが含まれています

理不尽な社会に適応させるために、サッカーが犠牲になっている

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先日、子どもたちを恫喝するコーチの話を書きました。

「怒声、恫喝するコーチをそのままにしてはいけない。ジュニアサッカーから恫喝するコーチをなくしたい」

↑この記事を読んでくださった方がこんなコメントをくれました。

とてもとても共感する内容だったので、ご紹介させていただきます。

ドイツで生活されているNさんからのメッセージです。

ここで書かれているような問題はあってはならないことで、且つまだまだ日本には沢山存在するのだと思います。また、これはサッカーの問題というより、日本の教育や社会全体の問題の象徴だったり一部だったりで、サッカーやその他のスポーツからより分かりやすく見えている気がしています。

私はドイツで暮らし、子供達二人がドイツの学校に行ってサッカーをしています。

はじめはサッカーから日本とドイツの違いを感じましたが、数年たったころから学校・社会の違いが繋がっていると感じ始めました。サッカーで起きている問題をサッカーの中だけでは解決できないということです。

選手が自分を信じて、自分で考え、自分で判断し、意見して、プレーなどでも表現して、指導者&チームで潤滑なコミュニケーションをとって楽しくプレーをする。これらはテクニックや戦術以前の土台の部分だと思っていて、これが非常に重要且つ日本で足りない部分なのでは?と。

これはサッカーだけで養うのは難しいのではないかと。むしろ他の場所で土台ができ、サッカーでより活かす&強固にするのでは?と感じています。

それには何より大人が大事だと感じています。大人一人一人が自分軸と自分の考えをもち、今までこうだったから、周りがこうだからではなく、広い視野をもって物事を客観的にみて考えているか。そして何よりきちんと意見をいうことができているか、また疑問に思ったことを質問できているか。

そして、立場関係なく相手の意見も聞き、きちんと話し合ったり問題解決をしようとしてるか。。これらが保護者・指導者・教師=大人達ができているか。

また子供達は社会で尊重され、学校でも自分で考えて意見をいう、そして友達と先生とコミュニケーションをとる。家庭でも親子でコミュニケーションもそうですが、ディスカッションをする、それらができているか。様々なところで上記の事がされていてば土台が養われ、このような問題は起きないのではと思うのです。

まずは、大人一人一人が自分の意見をいって相手の意見も聞くというところから始める、そこから全てが始まり動き出すのだと思います。SNSでドイツの教育方針の一部を知ったのですが、「もし反対意見が自分たった一人だったとしても、自分の意見 をしっかりいう事ができる人間を育てる」 というのがあるようです。

これは戦後の反省から来ているようなのですが私はとても好きです。子供達もそうあって欲しいと思っています。また、これが変化を生む=悪いものも排除するのだと思います。
私自身日々色々な違いから学び、そしてきちん考えて意見していこうと思っています。

ドイツでの生活で見えた日本の課題、もっとよくできそうなところも書かれていて、素晴らしいメッセージだと思いました。Nさんありがとうございます!

日本サッカーの問題は、日本社会の問題

サッカーに限らず、指導者、保護者によるスポーツの暴力問題、行き過ぎた教育的アプローチが頻繁に問題になりますが、これはサッカーというスポーツがもたらす問題ではありません。日本社会の中にあるスポーツなので、そこで起こる問題の多くは社会の問題なんです。

同様の問題が大人の社会にもあります。

ブラック企業問題、過労死問題、これらの社会問題と同じ構造なのです。

例えば、就職活動の時に、体育会系人材が魅力的とされる風潮が未だにありますが、気合と根性を叩き込まれているからちょっとの理不尽や圧力では辞めないという先入観があります。

親御さんも、このような社会の風潮があるからスポーツをやらせるという人が多いです。

こんな声もよく聞きます。

「大人の世界は厳しい。理不尽もたくさんある。だから子供のうちから厳しい環境で鍛えられてほしい」

こんな願いが、スポーツにまで浸透しています。

サッカーは楽しむもの、ではなく、理不尽に耐えて鍛えられるものであると。

そんなおかしなことがまかり通ってしまっているのが、いまの日本社会なのではないかと思うんです。

だからこそ、日本の古いままの価値観を、教育を変えていきたいんです。

理不尽な社会に適応させるために、サッカーが犠牲になっている現状を変えていきたいです。

 

keikun028.hatenadiary.jp