冬になり、「トレセン」選考会シーズンになりました。以前このブログでも一度、記事を書いたことがあります。
親も子も熱くなる「トレセン」
先日、息子のチームでも
「トレセン選考会の参加希望者は申し出るように」 と連絡がありました。
そこで息子に、
「トレセン、どうするの?」
と聞いてみると、即座に
「受けないよ。面白くないし興味ない。」
との返事。
「え?…あ、そう。いいの?」
と聞き返すと、
「怪我をしたくないし、俺、今年のチーム活動に賭けてるから」
一瞬の迷いもなくそう答えた息子を、 なんだかとても誇らしく思うと同時に、
「ホントにチャレンジしなくていいのかな…」
と、親として少しだけ複雑な思いが頭をよぎります。
そんなのときに、ツイッターである記事に目が留まりました。
高校卒業後、プロになり、 3年間で契約を解除された元Jリーガー「元J」さんのnoteです。
内容はトレセンとは全く関係ないのですが、目を通して一瞬で内容に引き込まれました。
特に、憧れのプロサッカー選手になった彼が、苦しみ抜いた末、 辞める直前に抱いた思いを読んだ時、大切にすべきは何なのかを改めて思い知らされます。
結果や評価に囚われず、もう一度「サッカー」 を見つめ直した時に、底に残るのはただ「サッカーが好き」 という純粋な気持ちだけだった
ただただ、「サッカーが好き」 ということをもっと早く思い出せていれば・・・と思う
引用元:元プロサッカー選手がサッカーを辞めて思うこと|元J|note
彼は大好きなサッカーでとても苦しんできて、でも、心の底では何よりサッカーを愛していた。そして、現役を辞める直前に思い出した遅すぎる本心。切なくて、涙が溢れそうになりました。
そして、思いました。
少年サッカーに話を置き換えた時、私たち大人は、いつだって、子どもの「好き」「楽しい」「やりたい」を本当に大事にできているんだろうか。
息子の友達に、「もうボールを見るのも嫌だ」 と言ってサッカーをやめた子がいます。
親の期待に、苦しそうにサッカーをしている子がいます。
「行きたくないな」と言いながらトレセンの練習に向かう子がいます。
活躍し評価されることにこだわり、 サッカーを楽しむことができなくなってしまった子がいます。
そんなことを思い出しながら「元J」さんの記事を読み、
「トレセンは、息子にとっては必要ないかな。これからも、『ただただ、サッカーが好き。このチームが好き』という息子の気持ちを大事にしてあげたい。」
そう思いました。
息子が私の元から巣立っていくまでの残り少ない時間。
彼の「好き」「楽しい」「やりたい」を大事に、 彼の成長を見守っていこう。
「元J」 さんは、こうも言います。
あれだけ欲しかった周りからの承認は、サッカーの結果ではなく、どんな形であれチームに貢献することで、いつの間にか手に入っていた。
僕は今まで、世の中結果が全てだと思っていた。試合に出れば、チームでの発言権、優位性(僕にとっては人権、アイデンティティのようなものだった)が保証される。
しかし、他人に認められることで、評価されることで得ようとしていた価値を、もう諦め、自分のやると決めたことをやることだけにフォーカスした途端、視界がぱっと晴れ始めた。
心に響く言葉が随所にあり、引き込まれます。
大人のスポーツ選手、保護者、子どもたち…読む人により、記事から受け取るメッセージは全く異なると思いますが、きっと心に響くと思います。
保護者の方にも、子どもたちにも、知ってもらえたら嬉しいです。
ライタープロフィール
サッカー少年の子どもを持つ母
子どもたちをもっと笑顔にするためには大人が変わらないといけない…本には大人が変わるヒントがたくさん散りばめられています。大人の心を育む本をご紹介していきます。