子どもたちにもっとサッカーを楽しんでほしくて始めた練習会。
初めて練習会に参加した子の保護者からは、練習後、
「久しぶりに『楽しかった~!』と言って子どもが帰ってきました 」
「こんなに生き生きとプレーする姿を初めて見ました」
「帰ってからずっとサッカーの話をしているんです」
…いつも、こんな感想をもらいます。
「チームでは楽しめていない」の裏返しともとれるそのメッセージ・・。
日本の少年サッカーの現場において、大人たちの進んでいる道が、与えようとしている環境が、間違っているのではないかと思わずにはいられません。
今日は、あるお母さんから届いたメールを紹介します。
その子は所属チームでコーチにいつもひどい言葉をなげかけられ、自信を失い、笑顔を失っていました。このままではサッカーをやめてしまうんじゃないか・・ と心配したチームメイトの保護者にこの練習会を紹介され参加してくれました。
その子が初めて参加したあとです。1通のメールが届きました。
今日は本当にありがとうございました。本人が、緊張から、終わってきちんと挨拶もせずに帰ってしまって、申し訳ありません。
第1声目が、「楽しかったー!またある?いける?楽しかった。みんな上手。頑張って追いつけるかなぁ」と興奮していました。親も、ここ最近、サッカーが嫌いになってきたのでは。。と心配していた気持ちが一気に晴れました。寝る前に今日習ったことを、ずっとサッカーノートに一人書いている姿にちょっとうるっとしてしまい、 感謝しかなく…こんな機会を与えてもらって本当にありがたいです。
久しぶりに見た子どもの楽しそうな姿に涙を浮かべるお母さんの様子に、苦しそうな我が子を見守るのがこれまで本当に辛かっただろうな、と胸が苦しくなります。本当はサッカーが大好きなのに、チームではこんな思いをしている子がどれだけいるんだろう・・・と。
そして、2回目の練習のあと。
またメールが届きました。
昨日は「この前より緊張する~」と言いながら練習会に行ったものの、帰りの車のなかで、
「今日さぁ。緊張して上手くいかなかったことが多かったけど、コ ーチが『ミスしても気にしなくていい、続けて!』って言ってくれて、 びっくりしたー!『失敗しそうでも、怖がらなくていい』 って言ってくれたから、チャレンジできた。そういう時の方が練習 になってるんだって!だから、いっぱいチャレンジして悪いとこ直せるよなぁ。」
と満面の笑みで話してくれました。いつもミスをすれば怒鳴られて、同じことにチャレンジできない姿をみていたので、もう嬉しくて。
寝た後に、いつもの倍以上書かれてあったサッカーノートを見て、 充実した時間を過ごせたんだなぁと思いました。ノートに「コーチの言葉コーナー」ができていて、よほど心に残っているのだと思い ます。こんなことで連絡するのはお忙しいのに、、と思ったのですが、こんな機会を与えてもらった感謝を伝えたくて連絡してしまいました」
お母さんから送られてきたこの感想を読んで、思わず涙がこみあげます。
パスを出さなかったら怒られ、ミスをすれば怒鳴られ、シュートを外して責められていれば、子どもたちが笑顔をなくし、想像力を働かせてプレーを選んだり、チャレンジしたりすることができなくなるのは当然のことなのかもしれません。
学校でも、少年スポーツの場でも、大人の仕事は、子どもに存分に失敗をさせてあげることなんじゃないだろうか。
子どもにかける一言が、子どもを傷つけ、笑顔を失わせ、大好きなサッカーを大嫌いにしてしまうことがあることを大人は肝に銘じておかないといけない…
この練習会で子ども達が見違えるように変わっていくのは、失敗を恐れる必要がないからです。
「ミスしても気にしなくていいよ」
「失敗を怖がらなくていいよ」
「そういう時のほうが練習になっているんだよ」
そうやって声をかけてあげれる大人が増えたら、子どもたちがもっと笑顔になれるんだろうな、と思います。
プロフィール
サッカー少年の子どもを持つ母
子どもたちをもっと笑顔にするためには大人が変わらないといけない…
本には大人が変わるヒントがたくさん散りばめられています。
大人の心を育む本をご紹介していきます。
こんな活動もしています:Plus_one_football(Instagram)