大人になってから学ぶサッカーの本質とは

サッカーの本質を追求するWebマガジン 考えるよりも感じることを大切に 美しさとは何かを感じる心を大切に 大切なものを失わない為に書き綴る

あるサッカー少年がサッカークラブを辞め、公園でもサッカー禁止され、サッカーを辞めた話

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サッカーが大好きだった少年がいました。彼は地元のクラブチームで才能を開花させ、将来のプロサッカー選手を夢見ていました。

少年はある日、新しいコーチがチームに加わったことで生活が一変しました。このコーチは厳格で冷酷な人物で、彼の指導は容赦なくハラスメントとも言えるものでした。彼は特定の子どもたちを罵倒し、責め立て、子どもたちの自信を打ち砕くような言葉を浴びせるのが日常でした。少年もその対象になり、彼の心は徐々に折れていきました。

コーチの言葉、振る舞いは少年に深い傷を残しました。サッカーは彼にとっての喜びや情熱ではなくなり、むしろ苦痛へと変わっていきました。彼は試合の前に吐き気を催し、コートに立つことができなくなってしまったのです。絶え間ないネガティブな言葉と圧力によって、彼の夢は徐々に消えていったのです。

彼の親は仕事が忙しく、コーチの指導を直接見る機会がなく、ただ少年の心の支えになろうとサポートしようとしました。

「頑張って乗り越えよう」

「苦しみの先に成長がある」

最初は前向きな言葉をかけていたそうです。

しかし、少年の表情から正気が失われていくのを見て、コーチから投げかけられた言葉や練習の状況など詳細の話を聞いて、

「ちょっとおかしいかもしれない。そんなクラブ無理して続ける必要はない」

と言い、コーチに電話で話を聞きました。

コーチは電話口で教育的指導であること、少年たちの成長の為に適切に乗り越えるための壁を与えているんだという話をしたそうです。

コーチが子どもに投げかけた言葉は本当なのかという事実確認もしたそうです。しかし、子どもの心を抉る言葉すら肯定する様子を電話口で聞いて、その場でクラブを退会することに決めたそうです。

 

少年はサッカークラブを辞め、しばらくサッカーから距離を置く生活をせざるを得なくなりました。

 

ある日、少年は心の拠り所を求めて公園に足を運びました。彼はかつてサッカーを楽しんでいた場所で、新たな幸せを見つけるかもしれないと思っていました。しかし、公園でボールを蹴っていると、散歩中のおじいさんに注意されました。

おじいさんは厳格な表情で近づき、公園でのサッカーは禁止だと指さした看板を指し示しました。少年は混乱し、悲しみと失望が胸を包み込みました。

以前はボール遊びが禁止されていなかった公園がいつの間にか禁止になっていたのです。

彼はただ気晴らしにサッカーをすることを望んでいただけなのに、それさえも許されないのでしょうか。

少年はサッカーボールを抱え、自宅に帰りました。

そして彼はサッカーをプレーすることはなくなりました。

サッカーが好きなのに、サッカーをプレーする機会も、サッカーで遊ぶ場も彼にはなくなってしまったのです。

 

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少年は大学生になり、サッカーサークルに入ってサッカーを嗜んでいますが、本当はサッカーを続けたかったと話しました。コーチによるハラスメントの辛い思い出、公園でもサッカー禁止で怒られた経験で、当時はサッカーを辞めざるを得なかった話。

私は彼の話を聞いて、とても悲しく、虚しさを感じました。

大人の勝手な都合で、サッカーでハラスメントをし、子供の遊ぶ場すらも奪っている現実をどうにかできないかと考えるようになりました。

日本がW杯で優勝するためにとか、世界の強豪国の仲間入りするとか、そんなことよりも、子供がサッカーを楽しめる環境を、そんな当たり前の環境をただただ取り戻したいと。こんなこと特別なことではないはずなんです。

でもいつの間にか、公園にはボール遊び禁止看板が立ち、学校の校庭でも放課後は満足に遊べない。サッカーするにはスクールかクラブに入らないといけない。

遊ぶ場所がないから、会費を払ってちゃんとやるか、やらないか。それしかない。

大人の管理下でしかサッカーできない。そんな貧しい状態をどうにか変える方法はないのだろうか。

keikun028.hatenadiary.jp

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