子供のサッカーに携わるコーチや親御さんにぜひ読んでいただきたい本なのですが、サッカーをもっと日常的に、身近なものにしていきたいと思っている人におすすめしたいのがこちらの本です↓
カルチョの休日 イタリアのサッカー少年は蹴球3日でグングン伸びる
サッカークラブやスクール以外の場所、近所の公園や広場で、もっとボールを蹴って遊べるようになったらいいなあと思っているのですが、この本にあるイタリアの日常のサッカーの風景がとても理想的なものだと思ったのでご紹介させてください。
イタリアの街にはいたるところに公園や広場があり、そこでは子どもたちや大人たちがボールを蹴っています。
私の自宅の近くにあるダセーリオ広場にも、ボロボロのネットに囲まれた小さなサッカー場があります。もちろん使用料はただ。息子もクラブでの練習がない平日の夕方になると、そこでよくサッカーをして遊びます。行けば必ず誰かボールを蹴っているので、わざわざ待ち合わせする必要もありません。
ここでボールを蹴っていると、うれしい出来事に遭遇することもあります。
セリエAで活躍するフィオレンティーナの有名な選手がふらっと広場に立ち寄り、子どもたちと一緒に遊んでくれたりする。このあたりの人と人との距離の近さは、イタリアならではです。
ダセーリオ広場に集まる人々は、年齢はもちろん国籍もまたバラエティに飛んでいます。地元のイタリア人もちろん、日本人（息子）、ブラジル人、スペイン人、アルバニア人などなど。気がつけば本気モードのゲームが始まります。
ダセーリオ広場の”移民ワールドカップ”。それは見ていて飽きることがありません。
まず、草サッカーといっても勝利への執着心はすさまじく、誰もがゴールを決めることに命をかけているかのようです。
国民性の違いがプレーに如実に表れるのも、面白いところです。
ボール扱いが柔らかくて、いつだって綺麗にパスを通して見せるのがスペイン人。
でも、テクニックを過信しているのが、ちょっと狡猾さにかけるのが玉に瑕です。
逆に動きに硬さが見られるのがイタリア人。スペイン人ほどテクニックはありませんが、反面、とてもずる賢いプレーをします。
一番上手いのはブラジル人。彼らは思いもよらない動きを平然とやってのけ、それでいてずる賢い。つまり無敵です。
広場の常連にフランシスコというブラジル人のおじさんがいますが、この人が加わるとゲームは途端に生き生きと動き始めます。
これを読んで、公園で子供とボールを蹴る、サッカーが上手いおじさんが最高のコーチだなと思いました。
気軽にサッカーができる場所が必要
先日、横浜FCのシニアフットボールエグゼクティブ・テクニカルアドバイザーに就任したリチャード・アレンさんにインタビューしてきたのですが、こんな話をしてくれました。
日本ではサッカーがNo. 1スポーツではではありません。イングランドやドイツではサッカーはNo. 1スポーツです。
なぜかというとサッカーに親しみやすい環境があるからです。お金を払わないとサッカーができなかったり、サッカーをプレーするハードルが高いのはとてももったいないことです。ここから変えていかなければならないと思います
日本はボール遊び禁止の公園が多すぎると思うんです。
高齢化社会であることもあり、騒音や子供が遊ぶ声がうるさくてクレームが入り、管理側もとりあえず迷惑行為として「禁止」してしまうわけですが、本当に迷惑なのはどっちなのか？という問いから必要な気もしています。もちろん場所によっては安全管理上「禁止」にすべきところもあると思います。ただ、安易に禁止になっているがゆえに公園で遊ぶ子が少ないのは残念に思います。
サッカーが上手いおじさんが公園で子供と遊ぶ環境が理想
お金を払ってサッカーを教わるという手段しかないというのは、とても貧しいと思うんです。なぜらなサッカーは習い事ではないからです。
サッカーは本来遊びなんです。
お金を払って教わらないといけないものではありません。
それに、公園でサッカーが上手いおじさんと一緒にボールを蹴るのと、サッカースクールでサッカーを教わるのと、どちらが上手くなるか？と考えると、人によるわけです。
スクールで上手くなる子も、公園で上手くなる子もいるんです。
で、あるならば、公園でボール遊びできて、知らないおじさんやお兄さんお姉さんとサッカーで遊べる環境もあった方がいいと思います。
サッカーを教える人ではなく、サッカーで遊べる大人が増えたらいいなと思います。
公園で知らない子供とボールを蹴る活動を一緒に拡張していきましょう。
サッカーコートに、「ここはサッカーをする場所です」とは書かずに、「ここは楽しみながら友達をつくる場所です」と書かれているのが最高です。
— Kei Imai (@Keivivito) 2022年7月27日
サッカーをしに来たのに、友達をつくらずに、コミュニケーションを楽しまずに終わってしまうというのは、もはやサッカーではないと思うんです https://t.co/36RY9hajmA
#公園フットボールを拡張しろ#PARKFOOTBALL#今日も今日とて#ペットボトルがゴール#また抜きもゴール#公園に来た子どもにワンツーしてみる#スルーされたら全身でリアクション#仲良くならざるを得ない空気感 https://t.co/8q09KbBIya pic.twitter.com/yflKfhJ49Z
— Kei Imai (@Keivivito) 2022年7月27日
