サッカー少年のお母さんから届いたメッセージをご紹介させていただきたい。
サッカー文化を育むために、子どもたちの夢を育むために、少年サッカーの現場で起こっている悲劇を伝えなければならない。
悲劇を終わらせるために。
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試合に出れない子どもたち
先日子どもが所属するチームである大会に出場しました。
その試合で全国に行くためにみんな頑張ってきましたが、予選で強豪と当たり、決勝トーナメントには行けず。
敗戦後、1人の6年生のお母さんがずっと泣いていました。
ずっとです。
最初は悔しくて泣いているのかな、と思ったのですが、途中で気がつきました。
その子だけ、1分も試合に出ていないことに。
かける言葉が見つかりませんでした。
6年生の唯一の大きな大会。
それにむけてずっと頑張ってきて。
最後の年。
お弁当をつくり、応援に来て。
1分も試合に出れない息子の気持ちを察しながら、お母さんはどんな気持ちだったのかな。
平然を装うその子は、もしお母さんの涙に気がついていたら、どんな思いをしただろう。
その日は、負けたことより、その親子のことでモヤモヤがとまりませんでした。
試合に出れないから悔しくて頑張る、というのもわかりますが、小学生年代で、あんな想いを子どもと親にさせる・・・意味がわかりません。
その子を出して負けても、誰も責めません。
プロじゃないんだから・・・W杯じゃないんだから・・・そんな思いをする子を出してまで勝ちたいわけじゃない。
甘い考えでしょうか。
試合に出たいから頑張っても、いつ出れるかもわからない。
ずっと出れないかも、と思うと辞めたくならないでしょうか。
その子がフットボールを嫌いにならないことを願っています。
育成年代のサッカーに関わっているとこのような話を結構な頻度で耳にする。
こんな信じられないことが日本各地で起こっているんです。
子どもの未来を育むことが指導者に求められていることなのに…。
子どもの成長の機会を奪っている指導者が多いのではないか?
チームに入ってから試合に一度も出られなかった子どもたちがいる。
機会が与えられないということは成長する機会がないということです。
目の前の試合に勝つことよりも、大切なことに気がつかなければ、もうサッカーの指導者失格です。
私は「指導者」、「コーチ」と呼ぶにふさわしい人間が育成年代に少ないと感じています。
ライセンスを持っているだけで中身が伴わない人、心当たりありませんか?
機会を与えることができない大人、成長の機会を奪っている大人の話を聞くことの方が圧倒的に多いし、そんな光景を目にする機会も多い。
おかしいこと、間違っていることが大人の都合で正当化されていることが実に多い。
「世の中は甘くない」
「現実は厳しい」
そう言う大人の大半が間違ったルール、常識を疑わない。
子どもたちに嬉しそうにダサい価値観を植え付ける。
ナンセンスです。
そういう大人はサッカーに向いていない。
ルールや常識を疑い、より良い解を見出そうとするマインドがサッカーには求められているのです。
大人はそんなサッカーの特性を理解し、子どもたちにサッカーの魅力を伝えていかなければなりません。
まずは子どもたちが試合に出る機会を…
サッカーの本質を追求する旅はつづく…
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