大人になってから学ぶサッカーの本質とは

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アジアナンバーワンの左利きサイドバック金 珍洙(キム・ジンス)の3つのストロングポイント

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今、僕なんかが言わずもがな、現代サッカーに於けるサイドバックの重要度というのは非常に高く、サイドは「攻撃の起点」であり「ボールの取りどころ」。

ここでの攻防が、試合展開の行く先を決めることが多い。

ディフェンダーであることをベースに、ボールを運べること

サイドバックで、必要な能力はなんだろうか。

 

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まず最初に必要なのは、自分のゾーンをしっかり守ること。

ディフェンダーとしての役割は90分通して遂行する必要があって、ちなみに自分がサイドバックでプレーする時、一番意識が飛ぶ要素でもある(苦笑)

もうひとつはボールを運ぶこと。いわゆるビルドアップの部分での貢献。
サイドバックは、ディフェンスの動き方に関して個々のカラーが出ることは少ないが、ボールの運び方については選手それぞれの特色が出るし、そこが監督の好みかどうかで起用の有無も変わってくる。
例えば、マルセロなら身体の向きとスキルの高さでファンタスティックに球を運んでいくし、ダニ・アウベスなら最初から高い位置を取ってボールを呼び込むことで、足元に球が入った瞬間には既に"運び終わっている”局面を作るプレーがうまい。
長友選手なら、最終ラインで絡んだと思えば、すぐさま再び高い位置でボール受けていて、影分身の如く自分が何度も動くことでチーム全体を前進させていく。

金 珍洙(キム・ジンス)の3つの特徴

 

前置きが長くなったが、今日紹介するのは韓国代表・金珍洙アルビレックス新潟でプロデビューした後、ホッフェンハイムへ移籍。今はなぜか韓国に戻って全北現代プレーしているが、ヨーロッパのさらにビッグなクラブでプレーしていても不思議ではないほど、能力の高いサイドバックだ。左利きという括りをつければ、間違いなくアジア最高のレフティサイドバックだと思う。
キム・ジンスの特長は3つ。スライディング、キック、そして球をゴリゴリ運べるバイタリティ。 

スライディングがうますぎる

 

 

「最後の手段」的なスライディングタックルだが、上手く使えるならもちろんベーシックな武器になる。

 

もともとアジリティが高いこともあるのだろうが、滑っていける範囲も含めると彼が守れるプレーエリアはかなり広く、ぶっちゃけ守備面のディシプリンがかなりお粗末な韓国代表の中で、彼の貢献は計り知れない。

走りながら蹴っても正確

 

キックが上手いのと、クロスがうまいのは似て非なるもの。止まったボールを蹴るのが上手い選手も、ロングスプリントで抜け出した後のクロスの精度は落ちてしまうこともある。
そういう意味で、彼は両刀使い。

 

セットプレーも任せられるし、走りながらFWに合わせるクロスの技術も非常に高い。 

そしてゴリゴリ運んでいく

CBからボールを受ける、10m進んでからもう一度バックパスする。

その時、最初にパスを出したCBが3,4mでも前に進んだ位置で球を受けることができれば、そのプレーは評価されるものだ。


サッカーはボールを前に運んでいくスポーツで、遅攻となれば全体をコンパクトにした方がオトクなことが多い。

そういう意味で、相手にハメられやすいサイドバックの位置から、チーム全体を前進させることが出来たのならば仕事としては完璧。
その点においてキム・ジンスは素晴らしく、なんとなくゴリゴリとボールを前に運んでいく能力が素晴らしく高い。
少々、ショートパスに難アリで相手に引っかかってしまうこともあるが、持ち前のアジリティ&バイタリティで、ガチャガチャとしながらも結果的にマイボールにしてしまう。

それについて詳しく分かる動画があれば・・・と思ったが、そんな動画は需要がないみたいで見つからなかった(笑)だから、韓国代表の試合を是非見て欲しい。見れば良さがわかると思う。

何故か右から攻める韓国。左がストロングなのに。

今年6月のワールドカップ、韓国はドイツ、メキシコ、スウェーデンと同組になり、まさに「死の組」となった。強豪国相手に彼がどれだけやれるか楽しみで仕方がないが、最近の韓国代表をチェックすると、どうやら右サイドから攻める機会の方が多いように見える(あくまでハイライトの感想でスタッツは見ていないけど)。
韓国のエースはソンフンミン。

彼をフィニッシャーとして使うため、右から崩すことを意識しているのかもしれないが、普通に左に置いて、キム・ジンスと一緒にからゴリゴリやったほうが良い気がするけど。(ソンフンミンも焦れて右に流れがち)

 

なんにせよ、Jリーグから羽ばたいていった逸材で本当に良い選手だし、日本にはいないタイプの選手だから、観るのも楽しい。何の因果か、全て日本戦の前日にキックオフする韓国代表。日本代表とともに注目したら、思いの外楽しいかも。勝っても負けてもね。

 

ライタープロフィール

丸山龍也 

丸山 龍也 (@maru_ryuya) | Twitter

サッカーすごい好きだけど、サッカーすごい下手な、元海外リーガー。

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サッカーの本質を追求する旅はつづく…

 

keikun028.hatenadiary.jp