日本のサッカーは楽しむという感覚よりも、人間を鍛えるという要素が強いように思います。私自身、少年時代にはよく走らされたし、水もそう簡単に飲ませてもらえませんでした。
技術より根性が重要視され、それは自発的なものではなく大人から強制されて仕方なくやらされている場合がほとんどでした。
残念ながら未だにこんなチームが結構多いのだそうです。
私はサッカーというゲームの本質を理解していない大人が多いことが問題なのだと思います。これをどのように伝えていくべきか…
子どもたちにサッカーをどのように伝えるべきか…
もっと大事なのは大人にどのようにサッカーの本質を伝えることができるか…
私はサッカーの本質を知る人から学び、それを発信し伝えていくことが有効なのだと思います。サッカーの本質を知る人が増えれば必然的に日本のサッカー文化は育まれるでしょう。
今回はセルジオ越後さんの著書より一部引用して、ご紹介させていただきます。
セルジオ越後さんのサッカーの伝え方
私がサッカー教室で指導するとき、必ずしも全員をサッカー好きの優秀な選手に育て上げようとは思いません。教えるのは、聞きにくる子どもだけでいいと思っています。
聞こうとしない子に、「なんでそっちを見てるんだ」と怒ったり、「前を向いて、行儀よくしていなさい」などと強制する必要はないと思います。
子どもは、いったん興味を持ったら、もうしつこいことこの上ない。そうなれば、多少きつく教えたり、ときにはしごいても、全部プラスになる。だから、聞きにきた子には「教える」、聞きにこない子とは「遊ぶ」。
これを原則にしています。釣りと同じで、針にかかるまで、興味を持つまで大人が待ってあげることが、小学生の段階ではいちばん大切だと思います。
もちろん、高校生に同じ接し方はできません。年齢によって、学生によって、教育の方法は変えて当然です。いやなことも我慢してやり遂げる。こういうタフさを教え込んだり、覚えさせるのは、後のことです。また、自然に身につくものです。「今日は楽しかった」とか「明日またやろう」と、そういうムードで終われるかどうかを、私は私自身の採点基準にしています。
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興味を持たせる工夫が必要
一方、「子どもの好きにさせよう」と、ものわかりのいい親御さんはよく言いますが、誤解もあるようです。興味を持たないから放置していいんだ、というのは、少し無責任です。無理強いはしない、けれど何とか興味をもたせる、持ち続けさせる努力や工夫は、しなければならない。それが親や指導者の責任です。
サッカーの伝え方が上手な人はサッカーが上手い
いうまでもないけれど、セルジオ越後さんは凄まじく上手い。
サッカー王国ブラジルで育んだ圧倒的な技術、サッカーの面白さ、厳しさを誰よりも理解しているセルジオさんの言葉はやはり説得力が違うのです。
サッカーを教えることの本質を理解し、子どもたちに伝えていきたいと思います。
サッカーの本質を追求する旅はつづく…