大人になってから学ぶサッカーの本質とは

日本にいながら外国人リーグでプレーする私の目から見るサッカーの本質とは… 元サッカー選手、元サッカーコーチ、中南米放浪サッカー経験者として好き勝手語らせて頂きやす

日本人に足りない遊び心や感性を磨いてくれる、ビーチサッカーという遊び

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2019年11月21日、パラグアイで開幕したビーチサッカーワールドカップ。

ビーチサッカー日本代表は歴代最高タイの4位で大会を終えた。

日本代表の躍進と共に衝撃を受けた試合がある。

グループリーグでのブラジル代表とポルトガル代表の試合だ。

両チームの結果はブラジル代表が準々決勝で3位になったロシアに負ける波乱が起きてベスト8。

ポルトガル代表は準決勝で日本をPKで破り、決勝でイタリアを破った。

 

ビーチサッカーの特徴

ビーチサッカーはその名の通り砂の上でサッカーをする。ピッチは砂なので凸凹。

芝生のピッチでサッカーするときと違いボールを転がしてもまっすぐいかない。

初めてビーチサッカーをする人にとってはボールをコントロールするだけでも一苦労する。

そのためスコップといわれるビーチサッカー特有の技術をつかってボールを浮かす選択をすることがサッカーと比べて多くなる。

特に自分でボールを空中にコントロールし、オーバーヘッドキックやバイシクルシュートを打つ態勢にあるとき、守備をする人はシューターに触れてしまうとファールになるというルールがある。

ファールになるとピッチ内であれば必ずGKとキッカーの1対1のFKになる。

ペナルティエリア内であればもちろんPKになる。そうなると必然的にオーバーヘッドやバイシュクルシュートを意図的に狙いゴールを奪うことが増えてくる。

ビーチサッカーのルール動画。

英語表記なので雰囲気だけでも感じてもらえたらと思います。

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ビーチサッカーの特徴まとめ

  • 砂のため凸凹のピッチ
  • 砂の上で裸足になってプレー
  • ボールコントロールしにくい
  • ボールが真っすぐ転がりにくい
  • オーバーヘッドやバイシュクルシュートを意図的に狙う
  • スコップと技術をつかってボールを浮かすプレーを状況に応じて使用

 

ブラジル代表 対 ポルトガル代表の衝撃

本題にもどりたいと思う。文章よりもまずは実際の試合の映像をみてもらったほうが良いかもしれない。

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試合の結果はブラジル勝利。9対7でポルトガルを破った。

ブラジル対ポルトガルの試合は、両チーム合わせて16点もゴール。多くの得点がうまれたことに驚くと同時に他にもぼくは衝撃をうけた。

それはオーバーヘッド、バイシュクルシュートでのゴールは1得点も生まれなかったことである。

ビーチサッカーならではのスコップを使ったゴールはポルトガルがカウンターで7得点目を奪った1得点のみだった。

ビーチサッカーを競技としてやっている一人としてイメージするのはやはりオーバーヘッドシュートのような迫力あるプレー。

グループリーグで優勝候補同士の戦いは始まるまえから凄くワクワクした。しかし、試合が始まるとサッカーとほぼ変わらない感覚でプレーしている両チームの選手たちが画面越しに映っていた。

ビーチサッカー選手として大きな実績が無いながらもビーチサッカーとはこういうものといういつの間にか出来上がってしまっていた固定概念を壊してくれた試合でもあった。

いや、そもそもビーチサッカーはこういうプレーをするものという固定概念を持つことが日本人的なのかもしれない。
同じサッカー。大きく違いことと言えば裸足と砂だと改めて感じた。ゴールを奪うというサッカーの本質は何も変わらないのだと。

サッカーとは何を目指すスポーツなのか?

世界最高峰の彼らの体の中にはサッカーの本質が刻みこまれていた。

 

世界基準のゴール

この試合で生まれた16点は、どれも巧みさが詰まったワールドクラスのゴールだった。

特にポルトガルの2得点目からのゴールは驚きの連続だった。

サッカーを、遊ぶようにプレーする。 

砂の上でサッカーをしていることを感じさせないプレーの数々。

転がったボールをダイレクトパスで繋ぎ、シュート。

ドリブルから相手を交わしてゴール。

まるで芝生のピッチでサッカーをしているようなドリブル。

ボールを前に運びながら、インフロントにひっかけてふわりと浮かせたクロス。

ディフェンスも、ゴールキーパーも届かないサッカーのようなセンタリング。

転がしたボールを、パワーシュートで低く抑えてシュート。

どれも本当に砂の上でサッカーをしているとは思えないほどのプレーばかりだった。

その姿はまるでブラジル代表の選手もポルトガル代表の選手も、プレーする姿はまるでどこかの空き地でサッカーをしているかのようだった。 

遊んでいるように見えたのもサッカーやフットサルなどにはない裸足でプレーするというビーチサッカー特有の姿があったからだとも思う。

サッカーという遊びの延長線上に彼ら、トップカテゴリーのビーチサッカーがあるのだと。

もちろん戦っていた選手たちは国を代表し、誇りとプレッシャーを背負いながら戦っていたのは間違いない。

誰一人として遊んでいるという感覚の選手はいなかったはず。

(いや、直接聞いたわけではないので、もしかしたら心の底から楽しんでいた選手もいたかもしれない)

でも、この試合はかつてサッカーで遊んでいた子どもたちが遊びのなかで培った感性をワールドカップという大舞台で表現していたのではないかと強く感じた。

結果は楽しんだ過程の延長線にある

サッカーで遊んでいて、いつの間にか気がついたら国の代表になって試合をしてゴールを決めていた。そんな姿にみえた。

元サッカー日本代表中田英寿さんの言葉を思い出した。

やっぱり自分がサッカーを始めた理由は自分のサッカーをしたくて、好きでやって…別にワールドカップで優勝したかったわけでも、リーグ優勝したかったわけでも、何かタイトルを取りたかったわけじゃなく、自分が好きな形で、自分が好きなサッカーをしたい。

だから子どもの頃から続けた結果、たまたまそこにいたけども強豪チームでやることが目標だったわけでも優勝することが目標だったわけでもない。

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「中田英寿氏だからできたんだ」という反論する人もいるかもしれないが、日本のサッカーを変えてきた偉大なプレーヤーの言葉に重みを感じている。

だれもが中田英寿氏のようなことが出来るわけではないけれど、サッカーの結果というのは楽しんだ過程の先にあるのではないかと思う。

サッカーの入り口は遊びなんだと思う。


ビーチサッカーこそ、日本人に足りない遊び心や感性を磨いてくれるスポーツだとぼくは確信している。

 

これからビーチサッカーに触れる子どもたちが一人でも多くなってほしいと願います。

 

書き手

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keikun028.hatenadiary.jp