大人になってから学ぶサッカーの本質とは

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日本サッカーを開国せよ vol.1|理不尽な指導は一種のマインドコントロール

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日本サッカーには特有の問題がある。罰走や体罰といった理不尽な指導、高校サッカーが引き起こす弊害、部活動問題などサッカー先進国では考えられない問題が日本には多くある。そんな「鎖国」日本をアップデートさせることを志す1人の若者によって始まった連載企画「日本サッカーを開国せよ」。

 

今回のテーマは「理不尽な指導は一種のマインドコントロール

 

文:小谷野拓夢

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〇目次

 

 

①理不尽とは

理不尽な指導について議論する前に、理不尽とはなんぞや?というところから入りたいと思う。

理不尽とは「物事の筋道が通らないこと、道理に合わないこと」と一般的に解釈される。簡単に言うと「無茶苦茶」である。
一つずつ分解していこう。理は「理論」、不は「否定」の意味がある。そして尽は「尽くす」こと。つまり、「理論を否定することに尽くす」のが理不尽である。
研究によって最新のトレーニング理論が次から次へと生み出されている。しかし、そういった理論に反した指導をすることで選手を支配しようとするのが「理不尽な指導」だとここでは定義したい。

 

②理不尽な指導はマインドコントロールである

そもそもはじめから「理不尽な指導」をしたい指導者はいるのだろうか。私はいないと思う。しかし、理不尽は起こる。それはなぜか。あくまで推測だが、以下の現象が起こるからだと考える。

誰しもサッカー指導が全て上手くいくわけではない。必ず障壁にぶつかることがある。そのときに選手は指導者に不信感を抱く。「この人の指示に従っていいのか」そんな気持ちを選手は抱く。それを察知した指導者は2つの道に分かれる。

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1つが自分の能力不足を知り、サッカーを学ぶ道だ。ありがたいことに現代社会はネットワークの発達により、海外の情報が簡単に得やすくなっている。そのため、この道を選択した人は努力次第で能力を引き伸ばすことができる。

問題は2つめの理不尽な指導で支配する道を選んだ指導者である。実際、選手を従わせるのに理不尽はもってこいの手法なのだ。罰走や体罰が好きな選手がいるわけもなく、それを与えられた選手は「従わないとまたやられる」と思い、指導者に従わなくてはならない状況に追い込まれる。これだ。この瞬間に指導者は理不尽によって選手をマインドコントロールしているのだ。無論、選手が楽しんでプレーすることはなくなる。そして、理不尽が選手を導く簡単な手法だと味を占めた指導者はいつまでも繰り返す。自分の指導能力の低さに気づかないまま。

この2つの道を選択するときに鍵となるのが、自分が選手時代に(サッカー以外のスポーツも含む)理不尽な指導を受けたかどうか、また受けてどう思ったかだ。もし理不尽な指導を受け苦しんだのであれば、その指導者は理不尽をしないはずだ。問題は理不尽な指導を受けたにもかかわらず、それのおかげで成長したと思い、指導者になった時も、理不尽を繰り返すことである。後者のパターンが今の日本では多く見られるのではないだろうか。

罰走や体罰など理不尽な指導による精神的苦痛は本当に耐えがたい。ではそれに従い続けた選手はどうなるのだろうか。

③理不尽は選手生命を終わらす

理不尽を受け続けた選手はサッカーをやる理由が狂い始める。本来サッカーをする理由というのは、楽しいから・プロになりたいからというのが自然である。しかし、理不尽を受け続けると、その気持ちは徐々に薄れていく。そして「罰走や体罰から逃れるため」にサッカーをするようになる。

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その心情に陥った選手は、理不尽な指導という拘束から解かれたとき、つまりそのチームを離れると同時にサッカーを引退する。なぜならサッカーがしたくてプレーしていたのではなく、理不尽な指導を受けないためにプレーしていたからだ。そんなチームに多いのは「早く引退したい」と思っている選手だ。「早く引退して○○したい」などを発言している選手がいるチームは要注意である。
また途中でドロップアウトする選手もいるだろう。理不尽な指導に耐え切れずに途中でチームを去るケースだ。そして過去には、選手が命を絶つことだってあったはずだ。

これらのことから理不尽な指導によってマインドコントロールされた選手は、選手生命が短くなると予想している。

つまり、理不尽は選手生命を終わらす。そう考えている。

④まとめ

これまで述べてきた現象は実際に読者の身の回りに起きているのではないだろうか。理不尽な指導に対し、選手が問題提起することは不可能に近い。周囲にいる大人がどうか選手を救ってほしい。そして未来の日本サッカーのために。

 

書き手

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サッカーの本質を追求する旅はつづく…

 

keikun028.hatenadiary.jp