ピッチで自立した選手を生み出すことが、日本のイエスマン量産型(学校)教育文化の中ではとても難しいと感じています。もう何十年も一部では危惧され続けていることですが、まだまだ日本の教育の根幹は変わっていないように思います。
サッカーの育成年代の指導現場でもいまだにピッチで子どもたちが自立できるようなアプローチをするチームはまだまだマイノリティなのではないでしょうか。
青森山田高校からFC東京へ活躍の舞台を移した、松木玖生選手の中学時代のエピソードを紹介させていただきたい。
監督のスタンスもとても素敵なので、動画も是非ご覧ください。
前半に不甲斐ない戦いをして迎えたハーフタイム、カンカンに怒っていたんですが、僕以上に怒っていたのが玖生で、みんなを集めて指示をしようと思ったら、玖生が僕のところに来て、監督、ちょっと作戦ボード貸りていいですか?ちょっと時間くださいって言いにきて、みんなに戦術ボードを使って僕が言おうとしたことを選手たちに説明して、なおかつ戦術的な指示と、気持ちが足りないと、こんなんだったら強くなれないお前たちって喝も同時に入れたんです。そしたら選手たちも「はい!」って…
中学生でこれができる選手、なかなかいないと思います。
自分たちでチームをつくる、勝てるチームにするんだという想いと意志が伝わるエピソードで、松木選手の育った環境、教育にとても興味が湧きました。
ピッチで自立できる選手がどんな環境で育まれるか、我々サッカーに携わる人間は考えていかないといけないと改めて思いました。