大人になってから学ぶサッカーの本質とは

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風間八宏の「伝える技術」 〜サッカーという真剣な遊びをどう伝えるか〜

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伝わる技術 力を引き出すコミュニケーション (講談社現代新書)

風間 八宏 講談社 2018-02-15
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サッカーの指導者をやっている方は「伝えること」の難しさを感じることが多いのではないでしょうか?

どのように伝えれば、本当に伝えたいことが伝わるのか…

サッカーという真剣な遊びを、どのように伝えていけば良いのか…

 

今回は、私の大学サッカー部時代の恩師でもある、名古屋グランパス監督の風間さんの著書「伝わる技術 力を引き出すコミュニケーション (講談社現代新書)」をご紹介したいと思います。

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どうやって人を動かすか。  

どうやって人を成長させる手助けができるか。  

どうやって人の頭の中を変えられるか。  

私がどのように、選手たちにこれらを伝えてきたか。  

そのノウハウを、グランパス、フロンターレでのエピソードも入れながら、この本に書きたいと思います。

伝わる技術 力を引き出すコミュニケーション (講談社現代新書)

 

このブログのテーマ「サッカーの本質とは?」は風間さんのサッカー観に触れたからこそ生まれたものなのです。

風間さんが如何にして選手たちの頭の中を変えてきたか、サッカーそのものをどのように進化させてきたかがわかりやすく書かれた本です。

 

今回は本書の一部を抜粋してご紹介していきます。

 

監督は主役ではなく、選手である

伝える言葉も、より嚙み砕いて伝えるべきか、逆に、あまり嚙み砕かないほうがいいのか、選手たちに一番よく伝わるにはどうすべきかその都度考えています。 ただ間違ってはならないのは、監督である自分が主役ではないということ。主役はあくまで選手であり、クラブであるべきです。  

つまり主役ではない私が自分の考え、自分のやりたいサッカーを押しつけるのは本末転倒だと考えます。あくまで選手たちに合った、選手たちの能力を引き出すものであるほうがいい。選手が成長する、その手助けをしていくことがチームの勝利につながり、ひいてはクラブのためになるということです。

選手はうまくなりたい、私はうまくさせたい。お互いに目的がしっかりしているから「伝わる」と思っているのです。

 少年サッカーの大会に足を運ぶと、監督が主役になってしまっている光景を目にします。選手たちを将棋の駒のように扱う監督。サッカーゲームをするかのように選手を扱う監督。未だにとても多い。育成年代に携わる指導者はぜひ読んでもらいたい。

どうすれば勝てるか?は本来選手たちが主体的に考えなければなりません。

命令するのではなく、どうその気にさせて主体性を引き出すか、勝利への欲求を引き出すかが問われているのです。どのように伝えれば選手の心を動かすことができるのか、そこにはチームの数だけ、いや、選手の数だけ存在するはずなのです。

我々、指導に携わる人間はそこに向き合わなければなりません。

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楽しむ覚悟をすること

仕事を楽しもうとしている人は、楽しもうとしていない人よりも何倍も努力ができます。努力することを辛いと感じないからです。どんなにきつい練習をやっても、好きなこと、楽しいことは苦にならないはずです。本気で取り組めます。

 楽しむ覚悟をすれば楽しくなる、楽しむ覚悟がなければ苦しくなる。楽しくなったら成長できる、苦しくなったら成長が止まる。

 試合でも、楽しもうとする選手のほうが、最後まで足が止まらない。それが私も楽しみたいし、選手にも楽しんでほしい理由です。

 勝負には勝ちもあれば、負けもあります。スポーツにおいては、特にサッカーという競技では、どんなに前評判が高くても、客観的に見てはるかに実力差があっても、百パーセント勝てるという保証など、ありません。つまり目先の勝敗を指標にして目先の1勝にこだわりすぎると、ブレが生じます。

サッカーとは「真剣な遊び」なのです。

いつの間にかその本質はないがしろにされ、苦行を乗り越えた先にしか勝利はない!というおかしな風潮が蔓延しています。

ストイックにやれるものだけが試合に出ることが許されるスポーツ… 

それが当たり前になっているのが日本のサッカーなのです。

そのやり方では世界では勝てないし、それどころかサッカーが嫌いになって多くの子供が辞めてしまっている。

本当に上手い選手は、楽しいから練習し、上手くなりたいから没頭し、勝ちたいから試行錯誤する。根っこに「楽しい」があるからこそ上手くなれるし、頑張れるのです。

風間さんは、まずはそのマインドセットからはじめなければならないと言います。

常識の枠組みを取っ払うことが大事だと言います。

選手の内側から湧き出るものがある。それを表現させることが大切なんだと私も現役時代に何度も言われたものでした。

 

常識を疑うことがなぜ重要か?

それは常識がそもそも間違っている可能性があるからです。

だからこそ自分の頭で考える癖をつけなければならないのだと思います。

 

サッカーは真剣な遊びなのです。

その本質をどう伝えるかが、私たちには問われているのです。

 

keikun028.hatenadiary.jp

サッカーの本質を追求する旅はつづく…

 

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