山梨県の卓球クラブで指導する平野真理子さんの話が本当に素敵だったので、ご紹介させていただきます。
日本を代表する卓球選手、平野美宇さんのお母さんでもあります。
子どもたちに何かを指導する人、お子さんがいらっしゃる方にはグッとくる内容だと思います。
子どもの人生は、子どものもの
大切にしたのは、親の期待を押し付けないこと
「運動部って監督やコーチが決めたことに対して、子どもたちや生徒は従うのが常識。でも私はそうじゃないと思っていて、やっぱり何を選ぶにもスタートは子どもの気持ち。」
「自分1人で抱え込むのはあまりいいことだと思ってなくて、 だから私の足りないところはどんどん意見を言ってもらう。」
小学4年の倉﨑一郎くん、身体能力が高く山梨県代表に2度選ばれている。しかし劣勢になると途端に崩れるメンタルの弱さが課題。負けた試合の2日後、平野さんはあえてみんなの前で反省会を開いた。
「いつもやってるからきっと勝てるぞって、やっぱり試合に入る前に一郎君は負けてたかなって思う」
「負けたビデオをみんなの前で観るって、すごく嫌で悔しくて。でも一郎君は絶対にバネにできる。一郎君の力を信じられていたからできた。」
平野さんは子どもたちがすぐに変わることを期待しない
種まいて、水あげて、すぐ芽は出ないじゃん。一回で全部"はい変わりました"なんて子は今までに会ったことがない、でもその子に必要なことをなんとかやってあげていれば、きっといつか芽は出てくる。だから待ってる時間も楽しい。
私はこの映像を観て、とても教育の本質をついているなと感じました。
これまでの教育は、大人の言うことを聞けることが優秀の一つの条件でした。
“聞き分けの良い子ども” はいまなお求められています。大人が操作しやすい様に教育は仕向けられてきました。子どもの気持ちは蔑ろにされ、教育という名の強制と矯正が子どもたちの可能性を奪っていることに気づく大人が本当に少なかった。過去形ではなく現在でもこの様な光景は頻繁に目にします。ありきたりな表現になるけれど、子どもたちの可能性は無限です。その可能性を閉じるか開くかは子どもに携わる全ての大人次第だと思います。
これまでの常識を疑い、本質に気がつく大人が増えれば、子どもたちの可能性は開かれるかもしれません。