キングカズこと、三浦知良選手の本を読み漁っている。
命をかけてサッカーに取り組んでいる人間から出る言葉は、人生の教訓が詰まっている。
ブラジルでプロサッカー選手になり、Jリーグを経てイタリアのセリエA、クロアチアでもプレーした経験があり、いまなお現役でプレーし続けるキングカズの言葉は本当に日本サッカーのヒントが詰まっている。
著書にはサッカーの本質が詰まった言葉が散りばめられている。
一部をご紹介させていただきたい。
「世界で戦える技術」とは。
日本人選手は身体の能力で海外勢に劣っても、技術では自分たちが上だと思っている。でもその「うまさ」の概念がずれている気がする。日本ではサーカス的な足技を技術と呼ぶけれど、それは違う。僕から見ると日本人は器用ではあるが、試合に出て100パーセント活かせる技術と言う意味では、まだまだ世界にはかなわない。
僕が間近で見た本クロアチア代表のプロシネチキいや元ブラジル代表のエジムンドは、トラップひとつとってもレベルが違った。ほんとにうまい選手はシンプルにプレイするものだ。それにピッチが多少荒れていても、変なミスをしない。サッカーの技術で大切なのはトラップとキック、ドリブル。ドリブルがうまい選手はパスもうまいし守備も上手だ。
中田英寿や鹿島アントラーズの小笠原満男選手もそうで、ロナウジーニョだってよく見ると実は相手のボールを奪うのがうまいんだ。極端な話、子供の頃はドリブルとトラップだけ練習していてもいい。僕も小学生時代は動き方なんて教わらず、試合でもひたすらドリブルをしていた。サッカーで遊んでいた感覚だ。オリンピックのナイジェリアの1点目も、ストリートサッカーの延長線上にあるような得点だ。あの芸術的なプレーは戦士たちが自分で考えて動いている。早くからいろいろ教えられて頭も体も完成してしまうより、技術と言うベースを固める方が伸びしろが大きいんじゃないかな。
【参考書籍】やめないよ(三浦知良) より引用
カズが別格だったという元ブラジル代表のエジムンド選手のプレー。
難しいことを簡単にやれること。
ドリブルのテクニックも超一流。
このように華麗なフェイントで相手を置き去りにするテクニックはストリートでしか磨けないのだろう。
東欧のブラジルと呼ばれた旧ユーゴスラビア圏のクオアチアを代表する選手だったプロシネツキ選手のプレー。
カズも言うように本当に上手い選手はボールを持つことができるからこそシンプルにプレーできるのである。
ボールを持つことしかできない選手、ボールを簡単にパスすることしかできない選手に一流プレーヤーはいないということ。
本当にサッカーが上手いということ
リフティングが何万回できようが、ドリブルがどんなに上手かろうが、どんなにキックが上手かろうが、サッカーが上手いことにはならないということだと思います。
11対11で試合をするピッチの上で自分の技術を表現できて初めて認められる世界。
そこでなにができるかなんです。
技術は遊びの中で養われる
カズは言いました。
早くからいろいろ教えられて頭も体も完成してしまうより、技術と言うベースを固める方が伸びしろが大きいんじゃないかな。
技術は遊びの中で養われるものです。教わらなければなにもできない子供を量産していてはダメなのです。
「世界で戦える技術」は、遊びで養われる技術がベースになければならない。
サッカーの本質を追求する旅はつづく…