大学サッカー部時代の同期に、ドリブルデザイナーの岡部がいるという話をすると、「え?あのYouTubeの?」と驚かれるわけですが、大学時代のサッカー部の仲間には彼以外にもすごい人がおりまして。
監督は現名古屋グランパスの風間さんだったから、なかなか面白いメンツが揃っていたなと思うわけですが、今回ご紹介する人物は私の先輩であり、チームの中心選手だったこの人です。
最強ディフェンダー、しょうごBOSS
そう。最強ディフェンダーのしょうごBOSSは、大学サッカー部の先輩なんです。
本名は鈴木 将伍。
大学時代はボランチで無双していたしょうご先輩。
球際が鬼強かった。更にボールを止める、蹴る、運ぶ技術も高くてJと試合しても1人だけ普通にやれてて衝撃を受けた記憶がある。
YouTubeを漁っていたらあのネイマールともマッチアップしてる。そろそろ話を聞かねばと思い、インタビューのオファーをしてみたら快諾してくれたのでした。
しょうごさんは大学時代、いくつかのJクラブから声がかかっていたのにサッカー選手にはならず就職する道を選んだちょっと変わった人でもあり、色々と面白い話が聞けました。
--お久しぶりです。今、仕事って何してるんですか?
しょうごさん:おー久しぶり!今は飲食店経営してるよ。
--え?まー(ドリブルデザイナーの愛称)とサッカーの仕事してるんじゃないんですか?
しょうごさん:たまに手伝うくらいだよ。
--そうなんですね。最強ディフェンダーしょうごBOSSってもうかなり認知度高いですよ。
しょうごさん:ははは。でも、まーのおかげで色んなご縁もらえてるよ。これをやるきっかけの話をすると、JリーガーとかFリーガー達と、たまたま一対一の対決をやったんだけど、全然抜かれなかったんだよね。それでこれはスゴイって言ってもらって、やることになったんだよね。
--現役のプロ選手に負けないって、相変わらずハンパないですね!大学時代も最強だったのにプロ行かないで就職したのって何でですか?
プロは甘くないんじゃなく、良くない
しょうごさん:プロは甘くないよ!ってよく言われるけどさ、職業としてもそんなに良くないよ(笑)。J2のいくつかのクラブからは声かけてもらったけど、J1でプレーできなきゃダメだと思ってた。当時はJ2で活躍して実績残してJ1に行って活躍ってなると7年くらいかかるんじゃないかってイメージ持ってたね。だからJ1からじゃないと厳しい。J1に行けないのならサッカー選手はやめたほうがいいと思ってたし、プロのレベルもそこで自分自身がどれくらいの位置にいるかも理解はしていたね。
--Jの下部組織から高校は神奈川の桐蔭学園で全国出て、プロ行った先輩とか早い段階で見てますもんね。
しょうごさん:そう。一番上手いと思ってた人が先に首切られて、いやいやこいつ無理でしょって奴が残ってるのを目の当たりにして、運の世界に自分の人生をかけられないと思ったんだよね。
--なるほど。それで就職して稼げるようになって、飲食店まで経営してるんですね。Jリーガーに憧れてた自分からしたら、とりあえずJ2でもやれるならやろうって思うけど、そう理性的に考えられるのってすごいですよ。
ネイマールはヤバかった…
--ネイマールとマッチアップしてどうでした?
しょうごさん:超瞬発力!めっちゃ速い!テクニック云々なんかより速すぎてびびった。テクニックではなく本質はスピードが武器なんだとわかったよ。フットサルコートなのに尋常じゃない速さ。あれはヤバい。でも何よりも驚いたのは、ネイマールが超本気でプレーしてた事だね。世界一のスターが日本人相手に、手抜きなしのガチでやるって、やっぱすごいと思った。相当負けず嫌いだよね。
ネイマールとフットサルした大学サッカー部時代の先輩が、ネイマールは遊びなのに超本気でプレーするから驚いたっ言ってた。隙あらばバシバシシュートしてくるしドリブルもガチで球際の奪い合いとか本気でキレられたそうだ。一流は本気で遊べるということか。
— Kei Imai (@Keivivito) April 13, 2019
ネイマールはテクニックすごいと思ってたけど、テクニックとかいらないくらい衝撃的な瞬発力だったと。フットサルでブチ抜かれた経験は初めてだったと。Jリーガーにも一対一なら勝率7割を誇る最強ディフェンダーが言ってました。とにかくめちゃくちゃ速いらしい。
— Kei Imai (@Keivivito) April 13, 2019
--ネイマールといえば超テクニック!ってイメージだったけど、速いんすね。。しょうごさんブチ抜かれるって流石に世界のトップトップは違うってことか…
日本サッカーの課題、未来について
--日本サッカーの課題ってなんだと思います?
しょうごさん:まず俺はサッカーの指導者でもないから感覚だけで言うと、俺みたいな堅実派が多いところかな(笑)例えば日本で活躍したら世界に出てさらに成長したい!と思うのではなくてなるべく人生にリスクをかけないで現状に満足するという人間が多い気がするな。
--確かに日本人に世界レベルのストライカーが出てこない理由ってそういうところかも。
しょうごさん:あと、小学生とかで上手い奴を中盤に持っていきがちなのかな。だから日本のトップレベルの選手はほぼ中盤の選手なんだよ。フォワードとセンターバックは環境的に育たちにくい。さらに世界レベルになるとフォワードとセンターバック・ゴールキーパーは基本高身長が必要だから日本人は勝負できる人数自体が少ないよね。
--なるほど。そうかもしれない。
しょうごさん:あとは、日本のトップオブトップのレベルは変わってないと感じるね。昔の選手は上手かったとかそんな事を言うつもりはないけど客観的に評価しても中田英寿選手や中村俊輔選手レベルの選手は出てきていないよね。ボトムのレベルは上がっている気がする。これは多分サッカー人口が増えたからだと思うんだけど、トップオブトップのレベルが上がらない理由は俺にはわからないね(笑)
--具体的なプレーの課題でいうとどんなのがありますか?
しょうごさん:日本と世界との差は、シュートレンジ。1、2mの差が大きな差になる。 日本の選手がミドルシュートを決めるシーンってほとんどみたことないけど、海外のレベルが高い試合観るとすごいミドルシュートが結構決まる。海外だとキックが上手い選手が圧倒的に多い。サッカーは小さなプレーの差が大きなレベルの差だから明らかにここが違うってプレーがあると、それはそれは大きなレベルの差だよね。身長も・足の長さもそうだよね。そこは課題と言えるのかわからないけど(笑)
自分を信じること、真実を見極めること
--サッカー少年たちにアドバイスをください
しょうごさん:俺はサッカーのコーチとかに教えてもらったことを基本的に信じてなかったんだよね。常に自分の感じる事を信じてた。だから言われたことを鵜呑みにしないで、何が本当で何が本当じゃないかを見極める力をつけてほしい。
--従順じゃダメだと。
しょうごさん:コーチの言うことは基本的に疑ったほうが良い(笑)なんでそう思うかって言うと、サッカーに全く同じプレーシチュエーションは殆どない。その時、その時で最善のプレー判断をしなければいけない中では、結果的に自分自身が判断する力を持たなければならないから、言われた事を疑って考えて成長してほしいね。
--そうなると指導者に求められることも見えてきますね。
しょうごさん:指導者の知り合いがたくさんいるからあんまり話したくないけど、指導者には問題提起する力が必要だと思う。問いかけてあげること。なんでうまくいかなかったのか、どうすればよかったのかという問いかけが大事。何故今のプレー判断をしたのか聞く事も必要。
--なるほど。しょうごさんには是非、育成年代の指導にも携わってほしいです。今日は有難うございました!
サッカーの本質を追求する旅はつづく…