今回も素敵な記事を3本ご紹介していきます。
まずは、先日行われたチャンピオンズリーグ決勝で苦い思いをしたリバプールのGKカリウスについて語る解説者、戸田さんのブログです。
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カリウスを語る戸田さん
確かにカリウスには注意力が足らなかったのだと思います。
自分に迫ってくるベンゼマが足を出してくる「はずがない」という考えが、誰もが驚くことになったあのゴールを生み出してしまったことは、否定出来ません。
実際中継席で解説をしていた自分も、あの得点を見て、カリウスのミスだと思いました。
しかし、確かにミスではありますが。得点を挙げたベンゼマの、喜びを爆発させる姿を目の当たりにした者としては、ただカリウスのミスによって生まれた得点だとはコメントする気になりませんでした。
ベンゼマの喜ぶ様には「ゴールを決めたのは俺だ」というはっきりとしたメッセージが込められていました。
実際、カリウスが彼にパスをしてくれたわけではなく。
キックミスがたまたま飛んできたわけでもなく。
ゴールを奪う為の、クロースからのパスを引き出す抜群の動き出しがあり。
そのままの流れでゴールキーパーのところまで足を止めずに走り。
ベンゼマ自身も「まさか」と思った可能性は高い、それくらいレアな出来事ではありましたが。
しかしながらカリウスの手から離れたボールに当たったベンゼマの足には、明確に「ブロックする」という意思を感じました。
ベンゼマが右足を伸ばしたからこそ、軽率ではあったかもしれないカリウスの手から離れたボールが当たり。
ゴールに転がり込んだ。
だから、あれはベンゼマのゴールなのです。
あの場に居合わせた者として。
遠く離れた日本で、深夜に眠たい目をこすりながらも、世界最高の闘いを見守っているたくさんのサッカーファンの方達に。
チャンピオンズリーグ決勝戦の現地解説を任された者としては「これはカリウスの致命的なミスですね」
こんな安易なコメントであのゴールを表現することは出来ませんでした。
次は、東京ヴェルディのロティーナ監督のインタビューより↓
日本のどういった部分が現段階でスペインより優れていて、スペインサッカー界に持ち帰りたいものですか?
いくつかありますが、中でも日本人選手が体質的に持っている向上心はスペインに持ち帰りたいです。例えば、練習後に居残り練習をして個人の課題をクリアしようという意欲、練習前の1、2時間前からクラブハウスに来ていいコンディションを作るために準備をすること。
スペインでは練習開始5分前に来て慌てて着替えてグラウンドに出てくる選手がプロの世界でもいました。日本では私が何も言わなくとも練習1、2時間前に来てジムで自分なりの準備を行い、練習後も多くの選手が時間をかけて自分なりのクールダウン、ジムトレーニングを行って帰宅します。
こうした選手はスペインにも確かに存在しますが、パーセンテージとしてはかなり低いものです。ヴェルディでは全選手がそうです。
例えば、私はスペインでテニス王者のラファエル・ナダルがある大会で優勝した2日後に大会で上手くいかなかったサーブ練習に取り組む姿を見たことがあります。しかし、プロのサッカー選手で、ある試合でクロスのミスを犯した選手が翌週の練習でクロスの個人練習をしている姿を見たことがありません。
日本代表サイドバック酒井宏樹選手が語るコミュニケーションの本質とは↓
コミュニケーションで大切なのは相手の本質を知ること
「強い人間に生まれ変わるために、多少強引にでも自分の要求をガンガン押し通せるようになろう」という話も聞きますが、気弱に見られる僕は、自分を抑えて相手の要求を聞いたうえで自分の要求をする方法で、ドイツとフランスでは自分の意思を伝えてうまくいっています。
その経験を通してわかったのは「無理に自分を変える必要はない」ということ。気持ちが弱いのであれば、その性格に応じた方法はいくらでもあります。
マルセイユでは、ディフェンス陣から「『もっと守備をしろ』とフロリアンにちゃんと伝えろ」と言われます。
だけど僕は彼が彼なりに頑張って守っているのがわかっているため、それ以上強く要求すると、今度は彼のストレスになってしまうと思い、「最低限これだけはやってほしい」と伝えたうえで、「でも最低限のことをやらないと、もっと苦しくなってよけいに守備に戻らなければいけないよ。そうなると、もっと体力を使うことになるよ」と言うようにしています。
するとフロリアンは「そうなるのは嫌だから、ヒロキに言われたことは絶対にやるよ」と約束してくれます。これが本当の信頼関係ではないでしょうか。
サッカーの本質を追求する旅はつづく…
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