マルコ・ヴェラッティというイタリアの若き天才フットボーラーがいる。所属しているパリ・サンジェルマンでは中盤に欠かすことのできない存在だ。
164cmと小柄ながらピッチでは圧倒的な存在感をみせる。
リトルプリンスという異名を持つ、小さき司令塔だ。
ヴェラッティのプレーはスペイン黄金期の中盤に君臨したシャビを彷彿とさせる。
そんなヴェラッティの上手さの理由を紐解いてみたい。
球際の上手さ
小さい身体でもピッチで生き残っていく術はあるのだということがよくわかる。
ヴェラッティは相手よりも早くボールを触る。そして細かくボールをタッチしながら身体を上手く使ってすり抜けていく。ヴェラッティからボールを奪うことは困難だろう。
球際の遊びがモノをいう
相手がどれだけ近くても慌てない。相手の近くでボールを触ることができる。この映像を見ていると、相手の間合いでも自分の方が早くボールに触る自信があるのだろう。これはボールを持った時に空間を支配する感覚をヴェラッティは持っている。これはゲームメイカーのみが持つ資質だ。
中盤の守備力、先を読む力
現代サッカーは司令塔といえども守備力は求められる。チームの守備戦術を理解することはもちろん、培ってきた守備の個人戦術をピッチで表現する必要がある。
ヴェラッティは守備力も抜群だ。カテナチオの国イタリア出身であるが故なのか、彼のボールを奪う能力は完璧だ。的確なタイミングで足を伸ばし絡めとる。
身体能力はタイミングで補う。先を読み、先回りする技術が秀でている。
狭いスペースでもボールを自在に操る
ヴェラッティは狭いスペースでも自在にボールを操ることができる。
バルセロナが欲しがる理由がよくわかる選手だ。
敵が近くても恐れない。狭いところでも自信を持ってプレーすることができる。
バルセロナが志向するプレースタイルにハマるのは明白だ。
もっと美しくボールを蹴ることを大切にしたい 〜ボールを美しく蹴るイタリアの天才 ピルロ〜
抜群のパスセンス、守備センス
「センスとはタイミングや」とは野洲を全国制覇へ導いた名将岩谷氏の言葉だけれど。
ヴェラッティのプレーはまさにタイミングだ。
守備では、ボールを奪いにいくタイミング、足を出すタイミングが優れている。
ボールを受けるタイミング、ボールを触るタイミング、パスを出すタイミング、それら全てにおいて高次元だ。
小さくても戦えるということを証明している選手だが、ここで生き抜くためには独自のストロングポイントがなければならないということだ。
周りと同じようなトレーニングをしていてもこうはならない。
ピッチで生き抜くための武器を持たなければならない。
サッカーの本質を追求する旅はつづく…