鬼軍曹と呼ばれる指揮官のコンテのチームマネジメントからチームづくりの本質を学びたい。
【参考書籍】以下より一部抜粋してご紹介させて頂きます
選手の本質をみるということ
コンテはシステムを機能させるために、誰もが見落としていた選手の長所をみつけて拾い上げ、組み込んだのだ。それができたのは、彼自身の目利きに加えて、ネームバリューや経歴、先入観にとらわれることなく選手を観察しているからだろう。
システムに選手をハメるだけの指揮官はいくらでもいる。システムありきで選手を滅ぼす指揮官になってはいけない。選手の本質をみて最適なシステムを思考するというのが大切なのだ。
コンテのチームマネジメント力
ある試合で自ら交代を要求したジエゴ・コスタをコンテは無視した。
「イエローカードであれケガであれ、リスクを冒すかどうかを決めるのは私が決める。どんな時でも交代の決断を下すのは私だ」
試合後にキッパリそう言い放ち、誰がボスなのかをハッキリさせた後で、指揮官はこう続けた。
「コスタにはどの試合でも最後までピッチに立っていてほしい。彼は、自分が重要な選手であると理解すべきなんだ。あと1枚で出場停止になることは理解していたが、彼の闘争心はチーム全体を奮い立たせる」
選手の本質を見てくれるコンテに応えるように、コスタはまるで人が変わったように“チームプレーヤー化”したという。
自らゴールに迫るだけでなく、相手を引き連れて仲間を生かすプレーも増えた。
強烈な個性派集団を束ねるのは並大抵の人間には不可能だろう。
圧倒的な人間力がコンテの魅力なのだろう。
愛情を持って長所を伸ばす
「選手の長所が最大限発揮されるようにシステムを組んでいる」
コンテ式の3−4−3は適材適所だ。
選手一人ひとりの個性と個性をうまく繋げ、想定しうるシステム上の穴をカバーできるように、このシステムは考え抜かれている。
システムや戦術の最適化だけでなく、選手のメンタリティやモチベーションを刺激するコンテの熱意と影響力。
「現役時代からチームを鼓舞し、積極的に動き回って周囲に熱意を伝える役目を担っていた。サッカーに向き合う真摯な姿勢や、彼の情熱には本当に頭が下がるばかり。だから、周囲も彼の声を聞こうとするんだ」
そうコメントしたのはジャンフランコ・ゾラ。
コンテのアイデアには端々に教え子の長所を引き出し、伸ばそうとする“愛情”が感じられる。それを熱く、真摯に教えてくれるから、選手たちはついていく。
【参考書籍】
チェルシーはいい意味で
— まいてぃ創@Football (@Blues822CFC) 2016年12月28日
「純粋、愛すべき馬鹿」
みたいな選手が多いのが本当に魅力。
試合中はまさに暴れ回る凶暴なモンスター揃いなのに、他のクラブで度々問題になるような法に触れる問題を起こす選手がいない。
選手の仲も本当に家族のようで、コンテが大黒柱の、まさにファミリアだ。 pic.twitter.com/YIcszgq5G6
魅力あふれるチームには血が通っている、温かさが感じられるもの。
選手の魅力を表現させることができる指揮官のいるチェルシーというクラブに注目していきたい。
サッカーの本質を追求する旅はつづく…