『サッカー「観戦力」が高まる』というタイトルに惹かれて手にとってみた本。
最初の1ページ目の数行を読んで購入を決意した本である。
その部分をご紹介したい。
サッカーの現場で子どもを指導するときは「なぜ」がキーワードになるという。
なぜ、ドリブルをしたのか?
なぜ、その判断が正しいと思ったのか?
たくさんの「なぜ」を繰り返すことで子どもの能力はすくすくと成長するという。
サッカー観戦も同じだ。
なぜ、遠藤保仁はみんなに上手いといわれるのか?
なぜ、岡崎慎司はゴールを決めることができるのか?
なぜ、バルセロナはパス回しがスムーズなのか?
これらの理由を考えることで観戦力はすくすくと成長する。
サッカーを正しく見れているか?
私はサッカーを観る目にはそこそこの自信がある。これまでプロレベルの世界でプレーしてきたし、国内外、年代性別問わず多くのサッカーを観てきたからだ。
しかし、それでも知らないことは多いし、様々な見え方、考え方が存在することを知っている。
この本の冒頭の文章に共感を覚えると同時に、私はサッカーを正しく観ることができているのだろうか?という疑問が浮かんだ。そしてこの本に書かれていることに興味を持ったのだ。
そして、この本を読んで多くの気づきがあった。
サッカーに携わる大人のみならず、現役の選手にもオススメしたい。
例えばこんなことが書かれている。
うまい選手は「何を」みているのか?
一流選手が取り込んでいるのは次のような情報である。
・自分はどこにいるのか?
・味方はどこにいるのか?
・敵のプレッシャーはあるのか?
・敵はどの方向から寄せてきているのか?
・敵との間合いは何メートルくらいあるのか?
これらの要素を把握し、自分がどんな状態にあるのかを瞬時に判断してプレーしてファーストタッチを行なっている。
うまい選手は「いつ」周りを観ているのか?
シャビや遠藤保仁はボールを止めて次のプレーに移るまでに3回周りを観てプレーしている。
・味方がボールを持っているとき…
・味方から自分へのパスが転がっているとき…
・ボールを止めた瞬間…
こういったことが事細かく分析され、説明されている。
この本を読んで理解し、サッカーをより深く観ることができるようになれば、選手や子どもたちにも的確なアドバイスができるようになる。
選手たちも、これを読めば大いにトレーニングに生かすことができるだろう。
サッカーの本質を学び、実際にアウトプットすることでサッカー文化が育まれていくのではないだろうか。
サッカーの本質を追求する旅はつづく…