たったひとつの答えを得るために、万を超える数のトライ&エラーを繰り返すこと
たったひとつのゴールを決めるために、万を超える数のトライ&エラーを繰り返すこと。この言葉を胸に刻んでおく必要がある。
簡単に得られる答えは物事の本質を見えにくくする。
手軽に取れる情報に答えはない。情報の中の本質を理解し行動に移すことができてはじめてスタートが切れる。
問題はその先だ。あらゆる困難が待ち受けている。
困難に立ち向かうこと。やり続けることができてやっと答えが出る。
トライし続けること、それは挑戦し続けるということ。
エラーを繰り返すこと、それは失敗を恐れず成功するまで繰り返すということ。
誰かに答えを求めて得るものに真実はなく
本当の問いは自分で導き出すしかない。
答えはいつも自分の中にある。
サッカーは続けたもん勝ちだ。
言葉にできることは全てではない
私たちが後世に伝えたいことや伝えるべきことの多くはとても言葉では伝えきれない。もちろんサッカーの本質を伝えることは言葉だけではとても足りない。何かしらのキーワードやヒントを記事に散りばめておいて、どこかで何かを感じ掴み取っていただけたら嬉しいと思っています。
桶職人が語る本質とサッカーの本質
「こうや」と言って鉋(かんな)で削ってみせ、「やってみろ」でやってみて、「違う貸せ、こうや」の繰り返し、訳も分からず繰り返す。
手が止まると「考えるな、手を動かせ」と叱られる。「仕事は手を動かしてなんぼや。体で覚えるもんや」、「なんで?」と聞くと「理屈はいらん」と。祖父は10歳のころから丁稚奉公で、父は高校に通いながら仕事をしていました。若ければ若いほど仕事を覚えるのが早いし、長い期間仕事ができるという理由からです。
父や祖父が手で覚えていた頃の、手でこなして体で覚えていたことを、僕がこなそうと思えば彼らの1年分で10年かかってしまう。どうすればよいか必死で考えた。
そして出した答えが…
頭を使いながら手を動かすこと
父や祖父が体で覚えた分量に何とか追いつこうとして、父や祖父に理屈をこねるなと怒られながらも桶の構造と道具の特性を理解、研究しながら体を動かしてきた20年というものがあった。
これができるようになると、今までになかったような桶が作られるようになりました。丸い桶ではなく三角や四角、五角形の桶なども作れるようになりました。そのことによって桶を作るという技術の可能性が広がり、デザインやアートの世界と関わり、日本から海外へと世界が大きく広がっていった
サッカーが上手くなる過程も同じ。
サッカーは頭を使いながらボールと身体を動かすことが大事なのです。
奥山清行さんのこんな言葉がある。
たったひとつの答えを得るために、万を超える数のトライ&エラーを繰り返すこと。それに費やすだけの時間と労力、そして情熱があるからこそ、プロは素人の斬新な発想に勝つことができるのです。
サッカーの本質を追求する旅はつづく…