大人になってから学ぶサッカーの本質とは

サッカーの本質を追求するWebマガジン 考えるよりも感じることを大切に 美しさとは何かを感じる心を大切に 大切なものを失わない為に書き綴る                    ※当ブログはプロモーションが含まれています

誰に許されなくても、自分のサッカーを生きる

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「自分の人生を生きることを、他の誰かに許されたいの?」  

島のみんな。世間の目。でもその人たちに許されたとして、わたしは一体──。

「誰かに遠慮して大事なことを 諦めたら、あとで後悔するかもしれないわよ。

そのとき、その誰かのせいにしてしまうかもしれない。

でもわたしの経験からすると、誰のせいにしても納得できないし救われないの。

誰もあなたの人生の責任を取ってくれない」

汝、星のごとく』の一節

 

この一文を読んだとき、

胸の奥を確かに突かれた気がした。

サッカーの現場でも、

この問いは何度も、形を変えて現れる。

このプレーをしていいだろうか。

この選択は、怒られないだろうか。

この考え方は、間違っていないだろうか。

気づけば、

「自分で決める」前に、

「誰かに許されるかどうか」を基準に、

判断してしまっている自分がいる。

サッカー選手は、いつから「許可」を求めるようになるのか

子どもたちは、本来、自由だ。

最初は誰に言われなくても、

ボールを追いかけ、失敗し、笑い、また挑戦する。

でも成長するにつれて、

サッカーには「評価」が入り込んでくる。

レギュラーかどうか。

試合に出られるかどうか。

結果を出しているかどうか。

その瞬間から、

選手の中に、こんな声が生まれる。

「このプレーは、やっていいのかな」

「失敗したら、どう思われるだろう」

そして少しずつ、

サッカーが「自分のもの」ではなくなっていく。

誰かに遠慮して、諦めた先に残るもの

「誰かに遠慮して大事なことを諦めたら、あとで後悔するかもしれないわよ」

この言葉は、サッカー人生の終盤に立つ選手たちの言葉とも重なって聞こえる。

あのとき、もっと挑戦しておけばよかった。

あのとき、もっと自分を信じていればよかった。

あのとき、周りの声に流されなければよかった。

でも、その後悔を、

誰かのせいにしても、心は少しも軽くならない。

「誰もあなたの人生の責任を取ってくれない」

これは、冷たい言葉ではない。

むしろ、限りなく誠実な言葉だ。

指導者もまた、許可を求めていないだろうか

この問いは、選手だけのものではない。

指導者にも、同じことが言える。

この指導は、批判されないだろうか。

この育成方針は、時代遅れではないだろうか。

この考え方は、世間からズレていないだろうか。

気づけば、自分の信念よりも、

「世間の正解」を優先してしまう。

でも、その指導の責任を、世間は取ってくれない。

目の前の選手がどう育ったか。

サッカーを好きでいられたか。

自分の人生を、自分の足で歩めたか。

その結果と向き合うのは、指導者自身だ。

サッカーは、誰の人生なのか

サッカーは、親のものでも、指導者のものでも、世間のものでもない。

その選手自身の人生の一部だ。

だからこそ、選手には選ぶ権利がある。

迷う権利がある。

失敗する権利がある。

指導者の役割は、

「正解を与えること」ではなく、

「自分で選び取る力」を奪わないことだと思う。

星のように、自分の位置で輝くために

『汝、星のごとく』というタイトルは、

誰かより明るく輝け、という意味ではない。

 

自分の位置で、自分の光を放て、という祈りだ。

サッカーも同じだと思う。

誰かのコピーにならなくていい。

流行の型に、無理に合わせなくていい。

評価の軸が変わっても、揺れなくていい。

自分のサッカーを、自分の言葉で語れること。

自分の選択を、引き受けられること。

 

それが、サッカー選手にも、指導者にも、

本当に大切なことなのだと思う。

 

「自分の人生を生きることを、他の誰かに許されたいの?」

この問いに、はっきり「いいえ」と答えられる選手が、

どれだけいるだろう。

そして、その「いいえ」を、

安心して言わせてあげられる指導者が、

どれだけいるだろう。

サッカーは、人生の代わりにはならない。

でも、人生を生きる練習にはなる。

誰かに許されるためではなく、

自分の人生を生きるために。

星が星であるように、

サッカーを続けていけたらいい。

その道は、きっと、

孤独だけれど、誇らしい。

まだ誰も起きていない真っ暗な早朝に、私の内側に生まれる言葉を誰にも迎合せずにひたすらに綴るということをやっています。
本を読みながら、あるいは走りながら、歩きながら生まれた言葉、表現をノートに記してきた。そのページをめくりながら、フットボールと人間、社会の不条理を書き殴っています。

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汝、星のごとく

汝、星のごとく

  • 作者:凪良 ゆう
  • 出版社:講談社
  • 発売日: 2025年07月15日