写真=Getty Images
スペインには凄まじい才能を持ったフットボーラーが次々と生まれる。
とりわけ中盤の選手はフットボール界に革命を起こすほどの才能が溢れるほど生み出される。
グアルディオラ、バレロン、グティ、シャビ、イニエスタ、ブスケツ、その他にもダビド・シルバ、イスコ、コケ… 名前を挙げだしたら切りがないほど名選手がゴロゴロいるのがスペインという国だ。
サンティ・カソルラもその中の一人だ。
ビジャレアルからプレミアリーグのアーセナルへ移籍し主力として活躍していたが、2016年に怪我により離脱、10回もの手術を乗り越え、ようやく復帰できたのは1年9ヶ月後だった。
復帰したのは古巣ビジャレアルでのことだった。怪我の影響、長期間おブランクがあれば以前のような華麗なプレーを期待するのは難しいと誰もが思っただろう。
しかし、カソルラはピッチで美しいプレーを見せ続けているのだ。
カソルラがレベチな件 pic.twitter.com/2azcNUIB3Z
— トミー (@tomisoccerfan) 2019年3月16日
カソルラが絡むとボール取れずプレスかけれなく。
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無力化。 pic.twitter.com/1VVm4jBV9W
カソルラはボールに絡みながら、チームを有機的に動かしていく。
ボールを動かしながら味方を動かし、相手を動かし、スペースを生み出していく。
カソルラのプレーを見ていると、フットボールは実にシンプルだと思う。
しかし、こんなシンプルで簡単にプレーをするためには多くのことが求められる。
まとめてみるとこんなところだろうか。
とても抽象的な表現になるけれど、カソルラのプレーを見て感じる大切なポイントはこの3つだ。※当然これ以外の要素もあるが、今回はあえてこの3つをピックアップ
①常に選択肢を持ちながらプレーすること
何をするかわからないと思わせることがフットボールでは大切なことだ。ボールを保持し、主導権を握りながらプレーする上ではなおのこと、ではどうやってプレーすればいいかというと、常にいくつかの選択肢を持っておくことだ。パスもできる、ドリブルもできるという状態を常に作っておくことが大切なのだ。カソルラは常に選択肢を持ってプレーしている。
②ボールを動かしながらピッチの状況を把握すること
次に大切なのは、ボールを動かし続けるということだ。これは相手に考える余裕を与えないために必要なプレーであり、相手を動かしてスペースを生み出すためのプレーでもある。だからボールを縦に横に素早く動かし続け、かつ変則的にボールを動かすことが大切なのだ。カソルラは常にその中心でタクトを握っている。
③目的地をブラさずに、プロセスをクリエイトすること
ゴールを第一の目的地とした時に第二の目的地はバイタルエリアのどこかになるだろう。では、第三の目的地はバイタルに入る前のスペースになる。その目的地に到着するためのプロセスはロジカルに設計されている。しかし、フットボールというのは先述したように有機的にボールと人が動くものだ。リズムを変え、強弱をつけ、時に感情を刺激しながら… 大切なのは目的地をブラさずにプロセスをクリエイトすることだ。つまり、相手に目的地へのルートを読ませずにいかにチームでボールを運ぶかが大切なのだ。
カソルラはフットボールをシンプルにプレーするために大切なことを教えてくれる。
しかし、シンプルにプレーするのは非常に多くのことが求められるということを知らなければならない。
サッカーの本質を追求する旅はつづく…