世界最強のディフェンダー、ハビエル・マスチェラーノ。
アルゼンチン代表、FCバルセロナの不動のセンターバックである。
世界のトッププレイヤーたちが最も恐れるディフェンダーであり、味方にしたらこれほど心強い存在はいない。
日本サッカーがマスチェラーノから学ばなければならないことは多い。
マスチェラーノが世界最強のディフェンダーである理由を紐解いていきたい。
ディフェンスは攻撃である
マスチェラーノがディレイすることはほとんどない。日本の指導者の多くが、「遅らせろ!」という場面で彼は必ず潰しにいく。
ボールは奪い取るものなのだ。
闘志と勇気、そして的確に予測する力がディフェンダーには求められる。
インターセプトの見本
マスチェラーノの守備は常に攻撃的だ。
まず、相手に前を向かせないことを徹底する。縦パスが入ろうものなら体ごと飛び込み相手の自由を奪う。なにがなんでもボールを奪う!その意志が猛烈に強いがゆえにインターセプトの確率が高い。
下手な守備は反則になるがマスチェラーノはタイミングを見極める。
相手との距離感、ボールがくるタイミングを予測する力が抜群なのだ。
ボールを奪うということ
アルゼンチンという国では、サッカーは夢であり、ピッチでは決して負けてはならないものだという文化が根付いているのである。死んでもボールを奪われてはならず、命をかけてボールを奪わなければならないというメンタリティが宿っている。
だからこそ最強のストライカーが育ち、最強のディフェンダーが生まれるのである。
世界最高のディフェンダーはピッチでボールを上手く扱える
ボールを奪う能力が飛び抜けているだけではアルゼンチン代表に選出されることはできない。FCバルセロナでプレーすることはできないのだ。
ボールをもった時になにができるか、しっかりとボールを味方に繋げることができるか、流れを見極めて的確な配球ができるかどうかも問われる。
守備は攻撃の第一歩
マスチェラーノは守備の起点であり、攻撃の起点である。
ボールを奪った後がチャンスになり、FWに決定的なパスを送ることもできる。
相手の攻撃の芽を摘むだけでなく、いつ奪えばチャンスになるかを見極める。
ボールを持てば常にゴールに一番近いところを狙い続ける。
攻守ともに最高の選手なのである。
最強のディフェンスとは守ることではない
マスチェラーノをみていると、ディフェンダーという概念が一掃される。
“守るため”にセンターバックにいるのではなく、“勝利するため”にそこにいるのだということがわかる。守備は攻撃的でなければならない。
ディフェンダーという言葉にとらわれてはならないのである。
サッカーの本質を追求する旅はつづく…