大人になってから学ぶサッカーの本質とは

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創部3年で兵庫県2位。相生学院サッカー部が魅せた強さの理由

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全国高校サッカー選手権の兵庫県予選決勝戦は、名門滝川二高と創部3年目の相生学院の戦いとなった。

結果として滝川二高に軍配が上がったが、名門を相手に互角以上の戦いを演じた相生学院は、大いに今後の可能性を感じさせた。

3年前に無名の中学生たちによってスタートしたこのプロジェクト。

まるで漫画やアニメのようなストーリーだが、このプロジェクトの発起人である上船総監督の数年前の言葉が強く印象に残っている。

「僕は、子どもたちの可能性を信じているんです。僕たち大人がその可能性を広げてあげるんです。不可能なんてほとんどないと思うんです。あっても信じて行動した先で得られるものはかけがいのないものになります。僕は自分を信じて人生を切り開いてきました。子どもたちにもそういう力をみにつけてほしい」

はじめて彼と会って話したときにとったメモの一部ですが、当時から強く、太い芯のある男だなという印象があった。圧倒的な情熱と行動力で大物を巻き込んでいくそのバイタリティがこのチームを作り上げたのだと思う。

 

以前、ゼムノビッチ氏が相生学院に携わっていたときにインタビューさせていただいたのだが、彼がカマタマーレ讃岐に移籍後、後任にアーセナルでGKコーチを15年務めた元アイルランド代表GKのジェリー・ペイトン氏を監督に迎えるという世界レベルの人事を行った。

 

keikun028.hatenadiary.jp

 

 

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こうして高校サッカーレベルでは、最高レベルの環境を用意した上船氏。

大会後に実施したインタビューを紹介します。

 

ーー大会を終えて、いかがでしたか?

まず、ノエビアスタジアムという素晴らしいピッチで、滝川第二高校という名門相手に互角の戦いができた事、一期生の3年生(僅か12名)が中心となって初年度から積み上げてきたものを全て表現してくれた試合でしたので、悔いはないですし、総監督としては彼らに感謝しかないです。
大会が終わり、多くの方から試合終了間際のラスト2分、勝敗が分けられた瞬間でもあったPA内でのハンドの判定に、励ましのお声をいただきますが、僕らとしては、あのチャンスをつくらせてしまったことと、2点3点とれなかったことに目を向けています。文句を言っても結果は変わらない。高校サッカーにVARがない事なんて知っていました。レフェリーだって人間だからミスはある。それでも勝つチームは勝ちます。
我々は初年度よりチームの勝ちが全てではなく、1番は”選手を育てる”ところに目を向けてきました。
そういう意味では、決勝の舞台での彼らのプレーは最高だったと思います。
全国大会は行けなかったけど、我々は引退はない。
選手権が全てではない。”選手を育てる”というところにフォーカスしている為、4日後には早速TRMを行いました。


ーー短期間でここまでのチームづくりができたポイントはなんでしょう?

初年度からチーム強化ではなく、”選手を育てる”というのを最優先でやってきた成果だと思います。

あとは、基準の設定ですね。
当たり前の基準をどこに設定するかで限界が決まります。

うちの高校に来る選手は、強豪校に比べると平均的にレベルは高くなかったけれど、プロを目指しているという志は持ってきました。

その彼らの目標を実現させる為には、今まで通りでは到底不可能だ。

毎日のトレーニングに取り組む姿勢の基準であったり、トレーニング以外の時間の使い方の基準、自主練習の基準、人間力の基準、スキルの基準、全てにおいて基準をプロレベルに設定しました。

彼らの今までの経験(中学生まで)とは明らかにギャップもあり、苦しんだ選手も多くいました。
トップになるような選手達はそれが当たり前で、これをしなければ目標は達成できません。ですからそこはブレずにやり続けました。

初年度は先輩もいなくて文化がありません。
割り切って、「初年度だからしょうがない、少しずつ文化をつくっていく。どこも学校も最初は弱かった」と、逃げたくなかったんです。

僕を信じて淡路島にチャレンジしにきてくれた選手達を土台にしたくなかった。
だから本気で彼らをプロにさせたいと思って毎日過ごしていたし、本気でタイトルもとりにいきました。

初年度から本気で目指して、高い基準をどんな時もブレずにやり続けた結果、一期生のメンバーがここまでこれたんだと思います。

 

ーー選手の成長、チームの成長のきっかけ

やはり初年度から格上相手とのトレーニングマッチは大きかったと思います。高校1年生の時から大学生とバンバンやらせてもらって高い基準を肌で感じれた事で、日頃の練習の強度も高くやれました。
後は、【人間形成】を目的に行ったセミナー教育は非常によかったと思います。
同じ練習、同じ試合、同じ24時間を過ごしていても選手それぞれで成長は違います。それはその選手がどう取り組むか。その日をどう捉えるか。指導者のアドバイスをどう捉えるか。
それらを全て自分の成長に繋げていく、人間力という部分をセミナー教育として、社会で活躍しているサッカー日本代表選手、オリンピック代表選手、経営者など多くの方々から伝えてもらいました。
そうする事で、マインドが変わり、1日の個人の成長が格段に変わりました。

その中でも、やはりジェリーペイトンの存在は大きかったと思います。
アーセナルでベンゲルと15年同じ現場でやってきた経験を全て落とし込んでくれました。
監督としてのチームマネージメント、選手マネージメントをはじめ、試合の準備、相手の分析、どれをとってもトップトップのクオリティ。チームが激変する様子を間近で見れました。

 

ーー今後の豊富をきかせてください
良い選手を輩出する事にフォーカスし続けて、より多くの選手をプロや大学で活躍できるように育てていきたいと思います。
その中で、一期生が3年間で無名校を強豪校にしてくれた事を無駄にせず強豪校としてタイトルをとること。
そして、2022年度4月に入学予定の新1年生がJクラブに顔負けしない全国トップレベルの選手の為、全国制覇が期待される。とともに彼らの進路が大いに注目される。
世界トップレベルの指導者が日本トップクラスの選手達を育てる事で、日本最高峰の育成環境になる。
日本サッカーのレベル向上に貢献していきたいと思います。

 

引き続き、相生学院サッカー部に注目していきたい。

 

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