サッカーはとても面白いゲームで、ボールを持っている瞬間が主役であるかのように扱われるのですが、90分の試合の中で一人の選手がボールを触っている時間というのはほんの数分なんです。
実際にプレーしてみればわかるのですが、ボールを持っていない時間の方が圧倒的に長い。
サッカーで大切なのはボールを持ってない時の動きなんですね。
当ブログでは、なんどもなんども「サッカーは駆け引きのゲーム」であると述べてきました。
しかし、ボールを持っていない時間の方が長い。
つまり、相手との駆け引きは「ボールを持っていない時」の方が重要なわけです。
しかし、なかなかサッカークラブでは「ボールを持っていない時」の動きについて教えてくれるところはありません。
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ですので、自分で学ぶことが大事になってくるんですね。
どうやって自分で学ぶかというと試合を観るときに「ボールを持っていない」選手の動きに注目するのです。
人が密集しやすい中盤でボールをたくさん触れる選手や、ゴールを量産するストライカーは例外なく「ボールを持っていない時」の動きの質が高いのです。
先日、Twitterでとんとんさんがとても興味深いつぶやきをしていたのを拝借してご紹介したいと思います。
シティの2点目が凄まじい。
— とんとん (@sabaku1132) 2018年9月3日
・ヘスス、シルバ、アグエロが全員反時計回りに旋回、敵7人が1ヶ所に集中
・アグエロのジャゴナウで敵左SHまで巻き込む
・最終的に浮いたウォーカーの弾丸ミドル pic.twitter.com/PchxGzAaZ7
ディフェンダーはゴールに向かって動いているボールに目が集まります。
その習性を上手くボールを持っていない選手たちが利用したシーンがこのシーン。
いやいや、シュートが凄すぎるでしょ!っていう話なんですが、これだけスペースがあれば良いシュートを撃てるわけです。このレベルになると時間と空間をいかに作りだすかで勝負が決まるわけです。
ボールを持っていない選手が「いつ」「どこへ」「どのように」動くか
ボールを持っていない選手が動く目的
— Kenta Hamabe (@KentaHamabe) 2018年9月4日
・可能な限り最高の状態でボールを受けるため
・ボールを持つチームメイトに最高の選択肢を提供するため
・チームの連携を容易にするため
・相手の攻守のアクションを困難にさせるため
これらの動きはたくさん走れる事ではなく、走り方を知っている事が重要。
日本では運動量が評価されがちです。
献身的にたくさん動いているだけで評価されやすいんですね。
しかし、海外では逆です。
私が南米の選手たちとプレーをした時もそうですが、「無駄に動くな」「余計に動くな」とよく言われたものです。
大切なのは「考えて動くこと」なのです。
ただ闇雲に動くのではなく、質の高い動きがとても重要なのだということです。
サッカーの本質を追求する旅はつづく…