サッカーの本質を考え続ける中で、私にとって学びが多かった記事を4つ厳選してお届けしたいと思います。
第4回目となる今回も、素晴らしい記事をまとめることができました。
①自分が生き残るために貪欲になる必要がある
「日本を飛び出して4チームめ、香港でプレーしていた頃に気づいたんです。“日本のほうが特殊な文化が多い国なんだな”って」
どこの国にいっても、自己主張が猛烈にあった。
例えば'04年にプレーしたタイリーグは数少ない、日本に少し似たパスサッカーが主流のリーグだった。それでも選手のメンタリティがかなり猛烈だった。「試合中にPKを得た時によく感じました。多くがキッカーに名乗り出ようとするのです。明らかに『おまえは違うだろ!』という、ギリギリ試合に出られるような守備の選手が『蹴りたい』と言い出す。全員が手柄を欲してるんです。分かりやすい、ゴールという数字が欲しい。自分が生き残るために、です」
②GKにとって大事なのはフットボールセンス
身長の高さ、ボールへのアタックスピードなどのフィジカルアドバンテージありきのGK、簡単に言うと「派手なシュートセーブとオンのプレーのみが目立つGK」が多く、見た目には止めているので何となく「外国人GKは優秀」というイメージが蔓延している。
松本GKコーチが柏のGK育成で長年意識しているのは「ビッグセーブを連発したかどうかではない」という。そうではなく、戦術的に見た時に細かなファインプレーが多いかどうか。松本コーチの言葉を借りれば、「細かなプレーやポジショニングが、チームや勝利に貢献した」と評価されるようなGKの育成を柏は掲げている。だからこそ、柏がアカデミーのGKセレクションで大切にしているのはGKとしてのサイズではなく、「フットボーラーとしてのセンス」なのだ。
③指導者は選手それぞれの本質を見れなければならない
──メンディリバル監督はどんな監督ですか?
「めちゃめちゃ良い人ですよ。人としても良いですし監督としても優秀、自分が今まで出会った中では1、2ですね」
──どういうところが優秀ですか?
「なかなか全員に公平にできる人っていないじゃないですか。チームに誰か王様がいてその選手には何も言われへんというのがあるんですけど、この監督は誰にでも言うし、“絶対”がない。だから今年もレギュラーは2、3人しか決まっていない。徹底して全員の選手に同じことをやらせるというのは凄いですね。あとは全員のことをちゃんと見ている。練習もそうやし、例えば紅白戦もこっち(前線)を向いているんやけど背後の選手がちょっとディフェンスが遅れたら、そのことをちゃんと見ていて怒れるのも凄いですね」
④身長の低さなんてどうでもよくなるくらい、絶対的な存在感
身長158cmと小柄だが、圧倒的なスキルと戦術眼、そして高いアジリティーとパスセンスを持つ。その小さな身体に様々な機能が搭載されており、原はそのハイスペックぶりに試合を通して何度も驚愕させられたという。「ソテルドは本当に凄かった。そのたたずまいからして、『俺に抜けない奴はいないよ』という自信に満ちあふれていた。どんな状況でも的確なファーストタッチを駆使して、一発で前を向いてくるし。 ボールを相手選手の前にさらしてくるけど……一見、さらしているように見えて、実は自分のプレーエリア内にしっかり置いてる。だから、こっちが食いついて行っても簡単に逆をつける……。身長の低さなんてどうでもよくなるくらい、絶対的な存在感だった。言葉は悪いかもしれないけれど、もう『変態』でした」
サッカーの本質を追求する旅はつづく…