「主体的に幸福な人生を切り開ける子ども」を育てるための本
この本の概説に「幼少期のどのような家庭教育が、成人してからのリーダーシップを育むかに焦点を当てた」とある。
私は、このブログをサッカーの本質をテーマにしているのだけれど、サッカーの本質を追求してきて行き着くところは、それを表現する人間の本質であり、人間の可能性なのです。そして書店でこの本を開き、自分の目に飛び込んでくる言葉に大いなる共感と学びを得ることができた。人間がいかにして育まれるべきか…
この本は、幼い子を持つ親御さんだけでなく成長意欲のあるすべての人に有益な本だと感じています。プロローグにはこのように綴られている。
主体的に幸福な人生を切り開ける子ども」を育てる本
しかし、広義には、主体的に幸せなキャリアを切り開きたいすべての方々が対象となろう。
どんな話が記されているのかほんの少しだけご紹介しようと思います。
「放っておいたら絶対にアカン子」を「普通の関西のおばさん」がそれなりの大人に育てた経験からは、身近で参考になるお話。
長年にわたって何度読み返しても普遍的な教訓を与えてくれる、「親の教科書」をコンセプトとしている
「勉強以外の勉強」をさせるテスト勉強より、「しつけ」こそが一生の財産に。幼少期のしつけと親の振る舞いが、将来の成功を大きく左右するお話
それでは本書の一部を少しづつ引用しながら学んでいきたいと思います。
一流の人材の条件は常に主体的であること
育児法の調査を進める中で、最も重要な育児方針は「自主放任で主体性を伸ばすこと」という回答が圧倒的に多かったのだが、口では「自主放任で、主体性を伸ばすことが大切」と言いながら、その行動はまったく逆、という親は、わが家を含めて意外と多いのではないだろうか。
私自身、サッカーを指導し始めてすぐに子どもたちには主体性の重要性を伝えていかなければならないということは理解したのだけれど、ではどのようにアプローチすればよいのかわからなかった。また、あるチームの指導者は「うちは子どもたちが自分で考えてすべてやらせる方針でやってます」と言っておきながら、実際は子どもたちがコーチたちの視線を気にしながらビクビクしながら型式どうりのことをやっているなどということがあった。主体性とは一体なんなのか… 実はここまでしっかり理解している大人は案外少ないように思う。
自分にとって何が大切かという芯をベースに行動できること
一流の人材は周りに流されず自分の確固たる基準でぶれない判断ができるし、他人と自分が違うことに不安を感じず、自信満々にリスクを取って決断していく。
彼らは英語で言うところの”SelfーAwareness”(自己認識)を確立しており、自分にとって何が大切なのか、自分は何をやりたいのかを知っているのだ。
これに対し、二流のエリートはいつまでも上司の判断を仰ぎ、周りが同じ意見であるかどうかだけが判断の基準である。彼らは協調性を過度に重んじるので周囲に迷惑はかけないものの、自信と主体性が皆無で、単なる会社のコマで終わってしまうのだ。
優秀なリーダーたちにどんな教育を受けてきたか聞いた。
そこで一番多かった回答は、「自分にとって何が大切で、自分は何が好きなのかを常に問い続ける教育」であったという。
教育の本質は主体性を育むことであり、自分を上手に表現できるようにサポートしてあげることなのだと私は考えているのだけれど、そもそも自分を上手に表現できる大人が少ない。これは私も含めてなのだけれど、ではどうすればよいか? こういったことを考えるきっかけを与えてくれる本であり、そのための多くのヒントがこの本には記されている。
続きはまた次回にご紹介させていただこう。
一流の育て方―――ビジネスでも勉強でもズバ抜けて活躍できる子を育てる
サッカーの本質を追求する旅はつづく…
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