大人になってから学ぶサッカーの本質とは

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サッカーをセンス良く伝えるために読んでおきたい記事3選(vol.26)

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サッカー文化を育んでいくためには日本サッカーの現状を理解しておく必要があります。今どのレベルにいるのか、課題はなんなのか、どのようにアプローチしていく必要があるのか… 

今回ご紹介する3つの記事は日本サッカーが抱える問題や課題が垣間見える内容になってます。

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 日本人がサッカーに向いてない理由

サッカーとは、動的に複数の敵味方の関係性の中で連動して不断に決断して行く、「組織的」なスポーツなのです。
そしてサッカーにおける「世界基準」とは、その「組織的」なプレーレベルに到達するということだと思われます。


ところで、ここで使う「組織的」という言葉は、日本人は組織的プレーが得意、の意味では使われていません。

実は日本人は(動的・敵味方複数・連動・自立個々判断という意味での)「組織的」プレーは苦手だと思われるからです。
(※もちろん人によって微細に見れば違っては来るのですが、ここでは文化的総体の話で「日本人」という言葉を使っています。)

日本人が得意としている、全体の意識を統一してまとまってする行動は「集団的」行動(プレー)とここでは定義し、「組織的」行動(プレー)とは区別します。

日本人が得意な「集団的」とは、ある型やパターン、マニュアルといったその集団が持つルールを全員が共有して守ることです。

そしてこの、己を殺し、皆が同じ方向にパターンを磨いて行う「集団的」行動を、日本人は得意としていると思われます。
(※これは「己を殺し、皆が同じ方向にパターンを磨いて行くやり方」を批判する言動すら、己を殺し皆が同じ方向にパターン的に批判する、ぐらいに文化的に浸透していると思われています。)


つまり日本文化的には、日本人はパターンや型を磨いて行く競技には長けているのです。
(もちろんそれでもそこで勝ちを収めるには想像を絶する努力と困難と、それに匹敵する称賛が必要だと思われますが‥)

例えば、
・己の技術を純粋に磨いて行く、体操やフイギュアスケートやシンクロナイズドスイミング
・レーンが分かれている、水泳や陸上やスピードスケート
・1対1や2対2の、柔道やレスリングや卓球
・攻守の交代がはっきりしていて選択の決断を思考する時間が割と取れる、野球やカーリング、将棋
などは、パターンや型を精緻に磨くのが得意な日本人にとって、精神的にも取り組みやすい競技だと言えます。


ところがサッカーというスポーツは、敵味方が複数人動的に動き、瞬時に関係性の中から個々人が自立して連動的に決断して行く「組織的」なスポーツの為、日本人には向いていない、となります。

必然だったサッカー日本代表ハリルホジッチ監督解任、その要因となった「世界基準」に到達出来なかった選手の問題 : Totemo512メモ

 

 

 サッカーはどこでも続けられる。大切なのは「所属」じゃない

先日、食事の席で指導者仲間から聞いた話なのですが
彼のクラブを辞めた子のお母さんに、その後会った時
「サッカー続けてますか?」と聞いたら
「続けてます!家の前で」とお母さんが答えたと。
どこかに所属してなくても「サッカー続けてる」って言えるお母さん、最高ですよね。
こんな風に言ってもらえるお母さんを持つその子も、幸せだろうな。

日本人はどうしても「所属」に基準を置きたがってしまいがち。
サッカーに限らず、他スポーツでも学校でも塾でもなんでも
「どこどこに入っている」
「どこどこに通っている」
どこに所属してるか。そこに価値を見出したがる。
そしてそれはだんだん帰属意識に発展し、さらにいけば依存となる。
そしていずれ、自分が依存している場所に適合しない他者を「変」と貶め、疎外していくようになる。意識的にも、無意識にでも。

移籍した子を「裏切り者」扱いしたりとか、ジュニア年代でも普通にあるからね。
それも、大人達がそれをこぞって言う。
「お前はうちの選手なんだから」と、大人側の所属概念を持ち出して子どもに帰属を強要し、遊びや家の用事、旅行などで試合や練習を休むことを許さなかったりとかもある。

neutralfootball.hatenablog.com

 

 日本と海外の精神性の違い

部活動とJユースは3年間の身分保障という点で共通する。だが、高次元の競争がある海外の育成年代は異なる。14年W杯ブラジル大会を制したドイツの育成関係者に日本の指導者が「モチベーションが低い選手を奮い立たせるにはどうすればいいか」と質問したところ、相手は意味を理解できず首をかしげた。「何でそんな選手に構っている必要があるのか。やる気のない人間は消えていくだけだろう」。向上心のない者は容赦なく淘汰(とうた)されていく。

 また、指導の違いでユニークな例がある。「練習場にボール1つと選手1人。選手は何をするだろうか?」と聞かれると、日本の指導者は「リフティングをする」と答え、ドイツの指導者は「シュート練習をする」と答える傾向が強いという。選手2人なら日本はパス練習、ドイツはDF付きのシュート練習。3人なら日本は2対1、ドイツはGK付きの1対1。5人なら日本はDF1人のパス回し、ドイツはGK付きの2対2…。ドイツでは初歩の段階から、サッカーとはボールを奪い取り、点を取る戦いだという考え方が植えつけられる。日本とは精神性が異なる。この違いが各国の代表チームで出来上がるサッカー像の違いになる。

headlines.yahoo.co.jp

 

サッカーの本質を追求する旅はつづく…

 

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