「駆け引き」がうまい選手が育つ南米サッカーの土壌 亘崇詞が読み解く マリーシアとは違う「賢さ」とは?・・・
南米の選手にとってマークに来てくれるのは"美味しい"状況です。自分の近くにマークがいるのなら、マークがボールを見た瞬間に離れてしまえば、フリーになれるわけですから。ただ、マークを外したとしても、フリーになっているのは本当に一瞬なので、そこでパスを出してくれる選手がいなければまたマークにつかれてしまう。だから一人ではできなくて、周りの選手もタイミングをわかっていなければいけない。
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マークをつかれて嫌だ。そう考えてしまう時点で良いプレーはできない。
相手は自分の魅力を引き立たせてくれる存在であり、強ければ強いほど良い。
そう考えられるようにならなければ良い選手になることはできない。
ヘタクソにマークは必要ないのです。
サッカーが上手い選手はみな、「駆け引き上手」です。
サッカーで最も大切なのは駆け引きをともなった技術なのです。
マークを外す駆け引き、相手を欺く駆け引き、そのための技術を磨き、勝利するための技術を磨くことがサッカーでは大事なのです。
南米サッカーから学ぶことは多い。
マリーシアの本質とは
日本では「ずる賢いプレー」というと、汚いファウルをしたり、審判に見えないところでビンタしたり、割とネガティブなものとして捉えられます。「それも確かにピカルディアの一つです。そういえば今年行われた東京国際ユースでボカとパルメイラスが戦ったときに、浮き球を追いかけるときに、先に身体を入れたボカの選手がエルボーをしようとしたら、パルメイラスの選手がかわして回り込むということがありました。14歳の時点で体に染み付いているんだなと。
だけど、ピカルディアというのは必ずしも汚いプレーをするというのではなく、勝つために必要な工夫であれば何でもいい。
【引用文献】
フットボール批評issue02 サッカーを「知らない」日本人
勝つために必要な工夫であれば何でもいい
南米では小さい頃から体に染みついている「ずる賢いプレー」マリーシア…
マリーシアの本質とは、「勝つために必要な工夫であれば何でもいい」ということです。日本ではマリーシア=汚いプレーというイメージが先行しますが本質はそうではないのです。勝利するための全力の試行錯誤のことをマリーシアと呼ぶのです。
サッカー文化が根付いているということ
南米サッカーの、とりわけ育成年代を観ているとサッカー文化の差を痛感させられます。
日本とはスタート地点が圧倒的に違うということです。
サッカーをゼロから教えなければならない日本。
サッカー強国である欧州や南米は日常にサッカーが溶け込んでいるのです。
それゆえ、教えなくても既に知っていることが多い。サッカーの常識レベルが日本とは違うのです。
テレビをつければサッカーチャンネルが複数あり、公園に行けばサッカーができる。
日本にはこの環境がないのです。地上波でサッカーが観れるのは日本代表の試合くらい。公園ではボール遊び禁止。
これではサッカー文化が根付いていかない。
まずはサッカー文化をいかに育んでいけるか考えていかなければならない。
サッカーを「知らない」日本人と呼ばれないために…
サッカーの本質を追求する旅はつづく…
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