名古屋グランパスの監督に就任した風間監督。
川崎フロンターレを素晴らしいチームにしたこと、そしてチームマネジメント、選手育成の面でも大きな成果を残したことで風間監督の発する言葉に注目が集まっている。
前回に続き、以下「サッカー批評」より風間監督のインタビューを一部抜粋してご紹介させて頂きます。
練習メニューを真似したところで同じ練習になるはずがない
風間監督の指導方法はどこで学んだものなのでしょうか?
自分がいろいろなチームを見ることがあっても、監督が何をやっているかじゃなくて、選手の方ばかりを見ていた。選手が自分からやろうとしているのか、それともやらされているのか。自分ならその選手たちでどう戦うのかなと考えていましたね。
うちの練習にもよく指導者が勉強させてくださいと言って見学に来るんだけど、いつも言うのは元を取る必要はないと。練習メニューを真似したところで同じ練習になるはずがないし、それよりも選手を見て、自分だったらこうするなって考えた方がいいよと。
家づくりに例えるなら、これまでやっと家を壊して、新しく建て帰るようなイメージでしょうか?
全然違う。新しい監督が来ると今までのもの壊そうとするかもしれないけど、コースも何も、みんなが持っているものがあるわけだから、それを吹き出せばいいと思っている。そのためには頭の中を1回リセットすることが必要だった。
12歳までに伸ばすスキル
ボールの値段はいくらなのか?
ボールっていうのは、自分の武器なんだから。それをみんな簡単に失ってしまう。でも、自分のボールがいくらかを考えたら、そんなことできなくなるはずなんだ。自分のボールが50円なのかそれとも10,000,000円なのか。もしも自分のボールに10,000,000円の価値があると思ったら、相手に奪われたら死んでも奪い返そうとするでしょ?
それが本当の意味でボールを大事にすると言うこと。
風間監督のトレーニング短いことでも有名ですよね。チーム練習は1時間程度で終わってしまいます。
練習2時間やるとして、それを全部決めたメニューでやっても面白くない。川崎では1時間やったら、その後はフリーで選手が自分で考えてやっていい。
プロなのに自主練タイムを設けていたんですね。
そう。だから、うちで特に伸びるのは自分に何が必要かを考えられる選手ですね。フリーの時間はどう使ったっていいわけだから。
風間監督が攻撃の練習ばかりで、次の練習をほとんどしないとも言われていました。
私から言わせれば、攻撃の練習、趣味の練習、どちらか片方だけの練習と言うのは無い。攻撃の練習をしてる時はそれをどうやって止めるかと言う練習になるわけだから。ただ、最初から守ることだけを考えて、そのための練習をすると言うのはなかった。はっきりって守備をしようと思えばいくらでも教える自信はある…