大人になってから学ぶサッカーの本質とは

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鎌田大地選手の脱力プレーは、育成年代のヒントになる。子供たちに余計な力が入りすぎてしまう原因は…

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サッカー日本代表(@jfa_samuraiblue)Twitterより

キリンチャレンジカップのパラグアイ戦、日本は南米の難敵を相手に素晴らしいプレーで勝利しましたが、とりわけ印象に残ったのが鎌田大地選手のプレーでした。

 

 

 

右の堂安選手と、左の三笘選手のワクワクさせるプレーも素晴らしかったのですが、この両翼を支え、影で演出していたのは紛れもなく鎌田大地選手でした。

相手の目線、矢印を逸らすパス、タイミングを外すタッチ、スイッチを入れるパス…

パラグアイは鎌田選手のプレーを終始掴めなかった。何をするかわからない、どう守ればよいかわからない、奪いにいけば逃げられ、奪いに行かないと行かれる、相手にとって嫌な存在でした。

 

脱力プレーは育成年代のヒントになる

目を引いたのは、脱力感、無駄な力が一切入っていないように見えました。ボールを持っている時も、持っていない時も、力が入っていない。

きっと本人も意識して、培ってきたスタイルだと思うのだけれど、脱力していることでいいプレーができるという素晴らしいお手本だったように思います。

 

脱力プレー、自然体でのプレーというのは、日本の育成年代の課題だと思っています。

ジュニアサッカーをはじめ、日本の育成年代の環境は、大人が力が入りすぎてしまい、子供に過度に求めてしまう傾向があります。子供たちは、なかなか脱力してプレーできません。なぜなら、やる気がないと思われてしまうからです。大人もそのように指導されてきましたし、そのような教育文化だからです。

未だに問題になる体罰などの部活問題は、古いままの教育観がアップデートされていないからだと思います。

 

「頑張れ!」

「もっと強く!」

「気持ちを出せ!」

 

と外から強制されすぎてしまうことで、どんどん余計な力が入ってしまいます。

子どもの気持ちや、好奇心は外から強制されるものではダメで、内側から湧き上がってくるものです。

ブラジル人がなぜあんなにも脱力しているのか?

それは、自分の内側から湧き出るものを大事にしているからです。大事にする文化があるからです。

私たちはそれが難しい社会、教育のもと生きてきています。

だからこそ、鎌田選手のプレーはヒントになります。

余計な力が抜けていること。

それは良いプレーをするための条件でもあるのです。

 

 

次のブラジル戦、鎌田選手をはじめ日本代表がどんなプレーができるか楽しみです。

ブラジルは全員、脱力プレーを極めたような選手たちで、世界最強のチームです。

彼らは脱力と独特のリズムで、スキマを作り、タイミングとスピードを変化させてプレーします。

どんな試合になるか楽しみでなりません。

 

keikun028.hatenadiary.jp

 

上達論

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  • 作者:甲野 善紀/方条 遼雨
  • 出版社:PHP研究所
  • 発売日: 2020年01月11日頃
by カエレバ
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