大人になってから学ぶサッカーの本質とは

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日本サッカーに不足している2つの能力

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私は24歳になってすぐの頃、中南米へひとり旅に出た。

人生を変える旅だった。

異国の文化を肌で感じることによって、自分の世界観が変わった。

日本で感じていた生きにくさから解放され、その生きにくさの理由がよくわかった。

また、日本という国の素晴らしさもよくわかった。

 

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なぜ、ブラジルやアルゼンチン、南米諸国のサッカーが魅力的で強いのかが、理解できる旅でもあった。

今回はその旅で感じたことと、日本のサッカー文化を育むためのヒントについて書いていきたいと思う。

 

まずはこちらを読んでいただきたい。

サッカー解説者でお馴染みの宮澤ミシェルさんの著書にとても興味深いことが記されていた。 

サッカーが上手くなるには快適すぎる国

アルゼンチンの名将、カルロス・ビアンチはこう語りました。

「サッカーは人生なんだ。90分の中でいいこともあれば、悪いこともあるだろう。悪いことばかりかもしれない。でも、最後に笑えたら勝ちなんだ。そのために何があっても挫けずにプレーを続けようじゃないか」

 

日本ほど便利で快適な国はありません。コンビニは至るところにあり、24時間開いていて、大抵のものが手に入ります。大都市には地下鉄の路線が張り巡らされ、正確かつ安全に運行されています。こんな国、世界中のどこを探してもありません。2002年の日韓ワールドカップで日本を訪れた外国人たちは、日本のすばらしさに驚いていました。

特に新幹線の驚異的な速さやダイヤの正確さ、3分遅れただけで謝罪のアナウンスが流れる律儀さが話題になりました。海外に出なければ実感できないことですが、日本ほど快適で便利な国はないのです。

「なんでシュートしないんだ!」では子供は育たない

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こういう国に住んでいると人は無意識のうちにシステムに頼るようになり、不測の事態への対応力が鈍っていきます。快適さや便利さは加速度的に進み、いまではスマートフォンの普及がそれに輪をかけています。モバイルの中には、すべての悩み、問題への答え(もしくは助言)が詰まっています。料理の作り方、相性のいい異性の見つけ方、成功する仕事術、いちばん速い路線ルート…。何から何まで詰まっています。

こうした便利なマニュアル社会に暮らしていると、人は自分で考えることをやめてしまいます。子供のころからそれに慣れてしまうと、試練に直面したとき何もできない大人になってしまうかもしれません。快適で便利な環境に

甘んじず、いつも自分自身で最良の答えを出すことができる、そんな解決能力の高い人を育てていかなければいけないと思います。

そんな解決能力の高い人を育てるのに、サッカーほど適したものはないと思います。足でボールを扱うサッカーは不便さだらけのスポーツです。思い通りにいかないから、忍耐力が培われます。これは快適さと便利さに満ちた日本社会では、なかなか味わえない感覚です。

 【参考書籍】「なんでシュートしないんだ!」では子供は育たない

 

とても共感することばかりの本です。

サッカーの本質が散りばめられています。

この本を読んで、中南米をひとりで旅したときのことを思い出した。

サッカーは生きる上で重要な能力を育む

中南米の子どもたちの逞しさ、そうならざるをえない環境…

貧しいが故に逞しくなければ生きられないわけだ。

問題なのは貧富の差が激し過ぎて多くの犯罪が起きていることなのだけれど、彼らのハングリー精神はピッチの上でも大いに感じることができた。

彼らは日常生活のあらゆる局面で、人とコミュニケーションが発生する。

交渉、商談など生活をかけた重要な駆け引きを、まだ幼い子どもが経験している。

(私はそれをメルカドと呼ばれる市場や街の中央公園で頻繁に目にした)

学校教育が受けられなくとも、生きるための術を学ぶ。

彼らは難しい計算式や難しい単語を理解することはできないけれど、人との駆け引きは上手い。頭の回転も速い。いわゆるズル賢さを自然に身に着ける。

 

駆け引き、ハングリー精神…、サッカーで最も重要な要素である。

 

日本のサッカーに不足しているのはこの2つの能力だと感じている。

いずれも子どもたちに教えることは難しい。

なぜなら、日本という国はこの2つの能力は生きる上で必要ないからだ。(優先順位が高くない)

サッカーが上手くなるにはこの本質的な2つの要素が欠かせないと思っている。

ドリブルが上手くなる方法はいくらでもある。

キックが上手くなる方法もいくらでもある。

しかし、表面的にどれだけ上手くなっても、ハングリー精神の強い国に勝つことは難しく、駆け引きの巧い相手に勝つことは困難であることを世界に出てはじめて知ることになる。

 

私たちは、サッカーの本質を子どもたちに伝えるためにあらゆる工夫を凝らさなければならない。

 

子どもたちにチャレンジさせること

日本という安全な国だからこそ、もっともっとチャレンジさせれば良いのだと思う。

過保護は子どもをスポイルする。

受け身マインドは成長を鈍らせる。

もっと主体性を育むべきだ。

そのために好奇心を育むべきだ。

あらゆることにチャレンジさせれば良い。

これはサッカーだけでなく、あらゆることに言える。

挑戦に対して寛容である土壌が日本の発展に貢献するのではないかと思う。

 

サッカーの本質を追求する旅はつづく…

 

 

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