大人になってから学ぶサッカーの本質とは

サッカーの本質を追求するWebマガジン 考えるよりも感じることを大切に 美しさとは何かを感じる心を大切に 大切なものを失わない為に書き綴る                    ※当ブログはプロモーションが含まれています

1分も出場機会がないこどもたちの話。試合に出る機会は全員に与えられなければいけません。

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静岡県の西の方にて、子どもたちの遊び場「浜松プレーパーク(hamamatsu_play_park)」をつくっている保育士です。

息子の少年サッカーに関わるようになり、色々なことを感じ、疑問に思うことを調べ、学ぶうちに、様々な新しい出会いがありました。


この場をかりて、私が地域の中で感じていること、実践していることを書かせていただきたいと思います。

 

先日、とても悲しい話を聴きました。

U-10の地区大会での出来事です。
2日に分けて行われる予選リーグ初日。
その日は2~3試合の予定だったそうです。
1分も出場機会がないこどもたちが、いたそうです。
それもひとりではありません。

これをきくと、何人もメンバーがいるのかと思うかもしれませんが、
8人制サッカーの13~4人の中での話です。

それを聞いてとても悲しい気持ちになりました。

いよいよ楽しみにしていた地区大会。


今日はがんばろう!と会場に向かっても、1度も出場することなく帰路につく。

こんな小学生の話になんの疑問ももたない大人にはなりたくないので、書くことにしました。

 

日本サッカー協会の8人制サッカー競技規則に書かれていることを引用します。

試合は、すべてのプレーヤーにとって最高の楽しみであり、トレーニングの場です。試合をすることで、「サッカーの楽しみ」「仲間の大切さ」などを実感することができます。

年代、性別に関わらず多くのプレーヤーに、試合をする機会を増やすために、(公財)日本サッカー協会(以下、 JFA)が整備したのが「8人制サッカー」です。

 

「8人制サッカー競技規則」は、「サッカー競技規則」(11人制)に明記されている「サッカー競技の精神」や「サッカーの特色」を維持しつつ、8人制サッカーの特徴を活かしながら、広く日常的に楽しまれることを目指して作成したものです。

 

「8人制サッカー競技規則」で修正されていない部分は、「サッカー競技規則」の規定が適用されます。 
「8人制サッカー」は多くのプレーヤーが試合に出場できるようにするために、ピッチを大人のサイズの約半分 にし、自由にいつでも交代できるようにしています。

 

JFAは、サッカーをしているすべてのプレーヤーが試合に出場する機会を得て、試合を通して楽しみ、成長する機会を持って欲しいと願っています。

練習しているプレーヤー全員が試合に出る。試合を通して練習で身につけた技術や戦術を試してみる。試合の 中で見つけた課題を仲間と練習してみる。

 

このことが何よりプレーヤー自身の成長につながると考えています。 試合を通して、サッカーを楽しみ、また、サッカーを通して規則や規律を学び、仲間を大切にする心を養うこと ができると信じています。

 

プレーする選手たちを、指導者・審判員・サポーターが一体となって、励まし、支える ことで、サッカーを通して「フェアプレー精神」や「リスペクトの心」を培っていきたいと思っています。

▶JFA日本サッカー協会8人制サッカー競技規則

 

出場機会や全員出場の話をすると、

 

「実力差があるから、しょうがない部分もあるのではないかな」

「スポーツは勝負があるのだから、結果を求めるのは当たり前ではないかな」

「練習試合では、起用の機会に配慮している」


という声があがることがあります。
もちろん勝敗に拘るのは当然です。
でも、絶対に飛び越して置き去りにしてはいけないものがあると思います。
小学生の試合なら尚更です。


また、この対話をする際に前提としたいのが、上記にあげた日本サッカー協会の8人制サッカーの成り立ちにおける考え方です。


少し長いですが、とても大切なことが書かれていますので、是非理解してほしいと思います。


しかしながら、残念なことに地域の現場での理解は指導者・保護者含め、それほど浸透していないように感じます。

 

〈試合に出れるように練習をがんばる〉

〈試合に出られなくて悔しい〉


ではなく


〈試合でこんなプレーにチャレンジしたいから練習を頑張る〉

〈試合で思うようなプレーができなくて悔しい〉


であって欲しいと思います。

試合に出てプレーすることで子どもたちは成長するし、もっと頑張ろうと思います。

何より、試合でのプレーはサッカーをする喜びです。

練習試合と公式試合は、子どもたちにとってどちらも大切なプレーする場であるし、貴重な成長の場であると思います。その場を大人の都合で奪ってはならないと思います。

 

また、一部の子どもたちのためのものではなく、そこにいるチーム全員のものなのではないかな、と思います。

 

子どもたちの試合は、サッカーが好きで試合での対戦・仲間とのプレーを楽しみにしている子どもたちのためのものです。

チームの評価や、大人の都合のためにあるのではないと思います。

 

勝ちたい、と思う気持ち。

試合を楽しみたい、と思う気持ち。

サッカーしたい、と思う気持ち。

それらは、チームにいる子どもたち全員のものであって欲しいです。

子どもたちのサッカーをしたい気持ちや喜びが置き去りになりませんように。

自分にできることは僅かですが、静岡県の西の方で、浜松プレーパーク(hamamatsu_play_park)という公園サッカーの会を不定期開催中です。


地域の中で何ができるか模索しています。

 

冒頭のリーグ戦1日目に1試合も出場がなかったこどもたちは、2日目の試合には、交代しながら出場することができたそうです。


しかし、1日目に1試合も出場がかなわかった事実は、消えることはないと思います。
子どもたちにそんな気持ちを味わって欲しくないと私は思っています。

 

ライタープロフィール

息子のサッカーを見て感じた違和感、サッカーで苦しんでしまう子どもたちを減らしたい。そんな思いから、浜松プレーパーク(hamamatsu_play_park)という公園サッカーの会を企画しています。

 

keikun028.hatenadiary.jp