サッカーを上手くさせる前に、好きにさせる必要がある
子ども達にサッカーを教える時、一番大切にしなければならないことはなんでしょうか?
ジュニア年代のコーチの第一ミッションは、サッカーを好きにさせること。
次に、サッカーを夢中にさせること。
次に、サッカーがうまくなるための環境を整えること。
私はそのように考えています。
サッカーを上手くさせるなどという前に、まずは好きにさせることが大切です。
上手くなりたいと子どもが思っていないのに、上手くさせようと躍起になってしまう大人がいますが、そうなるとサッカーが嫌いになってしまう可能性があります。
サッカーを好きにさせるためには、楽しそうな雰囲気を作ることが大切です。
子どもたちが楽しそうにボールを蹴るチームであれば、サッカーやりたいと思う子どもが増えるはずです。
しかしながら、現場の指導者の多くは、サッカーを上手くさせる!そのために試合に勝たせて成功体験をたくさん積ませることが重要だ。となりがちです。
そんなチームの指導者は子どもたちとのコミュニケーションが一方通行になりがちです。
強い少年サッカークラブは、子ども達が犠牲になっている可能性が高い
指示命令型の指導によって鍛えられた子どもたちの影には、試合に出してもらえない子ども達がいます。酷い場合にはサッカーが嫌いになって辞めてしまう子どもがいます。
少しでも結果を出してしまうと、その犠牲が正当化されてしまうわけです。
親は、うちの子は下手だから仕方がないと言います。
子どもは、僕は下手だから仕方がないと言います。
この感覚が当たり前の少年サッカーの文化を変えなければなりません。
強いサッカークラブの指導者の振る舞いを見ていればどんなチームかわかります。
もちろん強くて素晴らしいチームもあります。
子ども達が夢中になってプレーできる良いチームも知っていますが、まだまだ指導者の横暴が目立つチームが多いです。
少年サッカー大会の問題も早く変えないといけない
ジュニア年代のサッカー大会のほとんどがトーナメントである問題もあります。
負けたら終わりの大会しかないがゆえに、強いチームも弱いチームも試合をすることになってしまいます。
10点差がつく試合が未だにあります。
レベル毎にリーグ戦形式にすればこんな問題すぐに解決します。
毎週の試合に向けて、子ども達の成長も定点観測できるようになります。試合に出られない子どももいなくなります。
今の日本の少年サッカーの構造は問題が多いです。
仕組みを変えていくことと同時に、指導者の質も高めていく必要があると思います。
でも、少年サッカーに携わる大人の意識が変われば、もっともっとよくなるはずなのです。子ども達のサッカーを奪ってはいけません。
サッカーの本質を追求する旅はつづく…