大人になってから学ぶサッカーの本質とは

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大学サッカーはもっと注目されていい|日本サッカーを開国せよ!

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日本サッカーには特有の問題がある。罰走や体罰という理不尽な指導、高校サッカーが引き起こす弊害、部活動問題などサッカー先進国では考えられないような問題が日本には多く存在する。そんな「鎖国」日本をアップデートさせることを志す1人の若者によって始まった連載企画「日本サッカーを開国せよ」。

前回に引き続き、専修大学体育会サッカー部学生コーチの弓谷蓮(@ren_101802さんのインタビューをお送りします。

前回→(学生コーチが考えるサッカーの伝え方|日本サッカーを開国せよ!

(インタビュアー:小谷野拓夢

 

 

学生コーチのメリットとデメリット

 

小谷野:学生でありながら、コーチであることの難しさは感じますか?

 

弓谷:選手が監督に聞けないようなことを、自分にはフランクに聞けるというのが利点だと思います。特に今年は監督が変わったので。
逆に選手から見て難しいと思うのは、どこまで選手は自分を信じていいのか?という点だと思います。監督が白といったことを、もしかすると自分が黒と言ってしまうこともあるので。

 

小谷野:監督とコーチのイメージのすり合わせは大事ですよね。年上の選手にも指導することがあることも難しさでもありますよね。
次に指導者をする上でサッカーを学ぶ必要があると思うのですが、どのようにサッカーを学んでいますか?

 

弓谷:今はAチームの監督の伝え方や練習メニュー、考え方を隣で学べることが1番大きいです。Jクラブでの指導経験もある方なので。あとは先程話した中学生時代の恩師に月に一回は会っていて、その方からも多くを学んでいます。
そうやって人から学んだことを、試合を見ながら確かめているような感じですね。あとはTwitterです。

 

小谷野:Twitterはすごいですよね!実際、Twitterでも戦術分析などを発信していますが、意図はあるんですか?

 

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写真=Getty Images

弓谷:発信することで自分の考えが整理されて新しい発見もあることに気づいたので、Twitterのアカウントを通してアウトプットするようになりました。

 

小谷野 :アウトプットは大事ですよね。やはり、戦術は好きなんですか?発信を見てるとそのように感じます。

 

サッカーの本質を見失わないこと

 

弓谷:戦術というよりも、理論的に考えるのが好きなんです。その中でも本質を見失わないことを意識しています。例えば、サッカーでは68mの幅がある中で最後中央にあるゴールを奪うためにどのようなピッチの使い方をするか。 中央を空けるために幅を使って相手の組織を引き延ばすか、中央を突破するために中央の人を多く配置して技術を駆使して突破するのか。 そのように、方法は違えど目指すものはどのサッカーも一緒になるはずです。 それが変わってしまった時に違和感を覚えるようになっていきたいです。

 

小谷野:サッカーの本質ってすごく難しいですよね。自分もサッカーというボールゲームの特性は何なのか?を最近考えています。弓谷くんはどのように本質を見抜くんですか?

 

弓谷:サッカーはゴールを奪うスポーツであり、ゴールを守るスポーツです。その2つにきちんと向き合っているかを重要視しています。その2つに向き合うにあたって、ボールだけでなく自分の身体を扱うこともできますし、相手をコントロールすることもできると思ってます。

 

小谷野:目的から逆算して考えるのは間違いなく大事ですよね。特に学んでいる分野はありますか?

 

弓谷:Aチームでは新しくコンディショニングに力を入れています。先程言ったようにBチームではメインで指導をしているので、Aチームと同じようにコンディショニングを見直すようにしました。そのためにピリオダイゼーションなど様々なことを学んでますね。

 

小谷野:そういったことを学ぶときに、本から学ぶことが1番多いですか?

 

弓谷:本はもちろん、ネットや人からも学びますね。

 

 

小谷野:次の質問です。指導者として目指しているものはありますか?Jクラブの監督だとか育成年代のコーチなど沢山あると思うのですが。

 

弓谷:まずは、Jクラブの分析官になりたいと思ってます。去年様々な分析官の方にお会いしました。分析官の方々は、毎日生き残りを懸けた生活を送り、その中で自分の理論が構築されていっていることを知りました。なのでまずJクラブの分析官になって理論が構築された上で自分が最終的にどこを目指すかを決めたいです。もしかしたら育成年代のコーチが合ってるなと思うかもしれないですし、誰かの下で指導するのが合っていると思うかもしれません。

 

小谷野:なるほど。元々サッカーの分析が好きなんですか?

 

弓谷:そういう訳ではなかったんですが、分析官の方々にお会いしてきた中で変わりました。勝つためにはどうしたらいいのか。相手も分析をしてくる中で、二手三手先を読んだ分析をしていることを知りました。その影響で、分析官を目指すようになりました。

 

小谷野:ありがとうございます。話題が変わるのですが、大学サッカーについてどう思いますか?

 

大学サッカーはもっと注目されていい

 

弓谷:勿体ないですね。高校サッカーで活躍し注目を浴びた選手たちが活躍している場が、大学サッカーリーグだと思います。それにも関わらず、大学サッカーリーグは人気がないです。サッカーのレベルで言えば、高校サッカーよりも高いはずです。もっと注目されるべき場なのに注目されていないのは、かなり勿体ないなと思います。

 

小谷野:そうですよね。まだまだ努力が必要ですよね。その反面観てる人たちはサッカーのレベル云々よりも、サッカーのドラマ性に魅力を感じているのかなと思います。レベルだけで言えば、確実に大学サッカーの方がレベル高いですから。その辺も変えていきたいですね。指導者としてドラマだけでなく、ピッチ上で面白さを表現する必要があると思うので。

ではこれでインタビューの方を終わりにしたいと思います。いつか大学サッカー部同士戦えることを楽しみにしています!

  
大学サッカー部で学生コーチをしている弓谷さんの生の声は、将来指導者を目指している中学生や高校生にとって参考になると思います。
若い指導者がハイレベルな環境で、学びと指導ができる場をつくることは改めて重要だと思いました。

 

サッカーの本質を追求する旅はつづく…

 

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