大人になってから学ぶサッカーの本質とは

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学ばない指導者が多い問題|日本サッカーを開国せよ!

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日本サッカーには特有の問題がある。罰走や体罰という理不尽な指導、高校サッカーが引き起こす弊害、部活動問題などサッカー先進国では考えられないような問題が日本には多く存在する。そんな「鎖国」日本をアップデートさせることを志す1人の若者によって始まった連載企画「日本サッカーを開国せよ」。

 

第2回目は前回に引き続き、Twitterでお馴染みの粉河高校サッカー部監督「わっきー (@kumaWacky)」こと脇真一郎さんとお話した「学ばない指導者が多い問題」をテーマにお送りします。

 

(インタビュアー:小谷野拓夢

 

サッカー指導と教師業について 

 

小谷野:サッカーを学ぶとなると教師業との両立が難しいのかなと思うのですがどうでしょうか?近年教師の多忙化が問題視されている中で部活動についてどう感じているのか気になります。

 

脇監督:それこそ小谷野くんが発信しているように、競技スポーツは地域のスポーツクラブ移譲して生涯スポーツは部活動で行うのが理想だと思う。けれどスポーツクラブが普及した時に、今度はスポーツ施設が足りなくなるはず。その面に関しては、日本は学校にスポーツ施設が併設しているという文化がある。学校スポーツが根付いてしまっている分、改革をするのもかなり難しいかなと思っている。

 

学校がブラックということについては、世間的には『全ての学校がブラックだ』と思われがちだけどそんなことなくて、本当にそれぞれの学校による。管理職や地域によって本当に変わるから、一概に全ての学校がブラックとは言えないと思っている。

 

小谷野:そうなんですね!それは内部にいる人にしか分からない情報ですね。どちらにせよ改革を起こすにはかなりのマンパワーが必要ですよね。

 

脇監督:本当にその通りで、1人の力では無理だし、すぐに改革が進むかというと無理だと思ってる。徐々に取り組んでいくことが1番大切なこと。


部活動という文化が強く根付いてる分、改革をしていくのは時間がかかるし、より多くの人の力が必要になるのだと改めて感じました。

 

学ばない指導者が多い問題 

 

小谷野:わっきーさんが活動していく中で『学ばない指導者』は多いと感じますか?

 

脇監督:けっこういる印象だね(笑)

 

小谷野:自分自身そういった学ばない指導者に『学ばないとやばいんだぞ』というのを伝えたくて発信していて、、どうすれば学ぶようになるんですかね?

 

脇監督:結果で示すことが1番だと思う。そう思って取り組んでたらこの前0-10で負けたけど、、(笑) とにかく、活動を通して学ぶことの大切さを伝えたいとは思ってる。

 

小谷野:過去の経験則だけで指導しているとアップデートがされないままなので、指導を受ける選手が可哀想だと思ってしまいます。指導者が学ばないという考え方がある一方で、学ぶ機会が提供できないとも感じてるのですがどう思いますか?

 

脇監督:結局学ぶ機会をいくら提供しても、受信する側の人間が感知しなかったら何の意味もないんだよね。だから機会をいくら作っても無駄になってしまう。大切なのは指導者が様々なことを積極的に受信するようになるきっかけを作れるかだと思ってる。そのきっかけづくりが大事なるかなと。だから自分もSNSで発信しているという側面があるんだよね。

 

小谷野:とても共感できますね。その人たちが受信するようになるきっかけづくりは自分のテーマにもなるかもしれません。

 

脇監督:日本は文化等色々と根深いんだよね。儒教との関わりとか、、それをアップデートすることに関しては、最近の若い指導者に期待してる。これから5年くらいでニュージェネレーションパワーを発揮してくれれば、良い方向に進んでいくと思ってる。


若い指導者は、これまで受けてきた経験とSNSやネットを通じで最新の情報を常にアップデートさせていく責務があると感じました。

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小谷野:様々なことを含めて影響力は大事ですよね。誰が発言するかでも本当に変わると思います。

 

脇監督:大事だね。学ばないコーチに指導を受けている選手がいるという現状があるのを知ると、1分1秒でも早く変えたいと思うよね。そのために影響力が大切になる。オンラインとオフラインの両輪で広げていきたいと思ってる。でももっと大切なのは、今指導している選手たちにより良いものを提供すること。それができないと本末転倒になってしまう。

 

小谷野:オンラインでより多くの人に発信しながら、オフラインで直接携わってる選手に全力で向き合うことは自分も意識しているところですね。

最後にわっきーさんのこれからのビジョンを教えて下さい!

 

脇監督:明確にこれ!というものはなくて。ただ、今本を執筆したりとかゲームモデルについて発信したりしてるのは『各々の指導者がちゃんと指導できれば、日本サッカーはより良くなるんだぞ』という思いがあるから。その原点にあるのが、サッカーは楽しいものだという考えだと思う。ありがたいことにMr.ゲームモデルと囁かれたりするんだけど(笑)

 

小谷野:Mr.ゲームモデルいいですね。わっきーさんのそういう取り組みが日本サッカーに良い影響を与えると思っています。最後に伝えたいことはありますか?

 

脇監督:出版してたら、よろしくとか言えるんだけど(笑)とりあえず皆さん仲良くして下さいということかな!

 

インタビューを終えて…
ユーモア溢れる脇監督の指導を受けている選手たちは、幸せだろうなと強く思った。共感できることが多々あり、自分の進むべき道のアイデアを頂けた。

サッカーは楽しいもの。その原点を忘れずに、指導者は日々の活動に取り組むべきだと改めて思った。

脇監督が和歌山、そして日本に影響を与えるであろう活動にこれからも目が離せない。

今回はご協力いただきありがとうございました。

 

サッカーの本質を追求する旅はつづく…

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