日本サッカーには特有の問題がある。罰走や体罰という理不尽な指導、高校サッカーが引き起こす弊害、部活動問題などサッカー先進国では考えられないような問題が日本には多く存在する。そんな「鎖国」日本をアップデートさせることを志す1人の若者によって始まった連載企画「日本サッカーを開国せよ」。
今回からインタビュー形式で様々な方とお話をしていき、連載を進めていく。記念すべき第1回目はTwitterではお馴染みの粉河高校サッカー部監督「わっきー (@kumaWacky)」こと脇真一郎さんです。
(インタビュアー:小谷野拓夢)
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小谷野:まずはじめサッカー指導に携わるまでの経緯を教えて下さい!
脇監督:最初は京都で遺跡の発掘をしてて(笑)だけど生涯この仕事は続かないだろうと思い、20代半ばで教員の世界を目指しました。そして知り合いの方に講師として働く場を紹介していただき、和歌山で教員として働くことになったんです。その後とある学校でサッカー部の顧問をしていらした方が急病で長期離脱することになり、その代わりに自分が抜擢されて(笑)そこで初めてサッカーを指導することになって。それが28歳の時ですね。
小谷野:以前noteで発信していたものですね!
脇監督:そうそう!でもサッカーを本格的に学び出したのは、そこから数年経った時のことなんだけど、、
小谷野:以前から気になっていたのですが、何がきっかけでサッカーを学び出したのですか?
脇監督:最初はやんちゃ坊主が沢山いる高校でサッカーを指導していたんです。正直サッカー指導どころじゃなくて、タックルを喰らったら追いかけ回したりする選手もいるのが現状で(笑) それでも選手と向き合っていく中で、やんちゃ坊主からサッカー選手に変わっていく姿を見ることができて、『サッカーっていいな』と思うようになりました。そこが今も原点になってる。
そう思っていたときに、とある学校の先生が『脇くんのチームにはどう転んでも負けないでしょ』と話しているのを聞いて、負けず嫌いな自分は火が付いた。
あの時の悔しさは本当に忘れられない。それを言われてる自分が凄い惨めだと感じて、、それがさらにブーストになってサッカーを本格的に学ぶことになりました!
相当な負けず嫌いなのが電話越しでも伝わってきました。
小谷野:僕の知り合いの方でも多いのですが、サッカーを学ぶ時にどうやって学びましたか?色々な方法があると思うのですが。
脇監督:とにかくインプットを増やす!これが最適だと思ってます。過去の経験もあるから、拒否したくなる気持ちも分るけど、とにかくインプットすること。『道に落ちてるもの拾って食う』勢い。これが美味いか不味いか吟味している暇があるならとにかく片っ端から食べる。その勢いでインプットしていくべきだと思ってます。
小谷野:自分もとにかく詰め込む派ですね。片っ端から情報を集めにいきます。
脇監督:自分がサッカー経験がなかったというのもあるんだけど、とにかくインプットを増やしました。元々これとこれを学べばOKと分かっているなら話は別だけど。情報を集めた上で、良いのか悪いのかを判断すればいいと思って学んできました。
小谷野:学びの方には試合をたくさん観るとか本を読む、講演会に行くなど様々だと思うのですが、どう学ぶことが多かったですか?
脇監督:自分は本を沢山読みました。何冊あるんだってくらい部屋にあります。後は、ビデオ教材にも手を出したこともあったかな。本当に自己投資に費やした時は、年間数十万使ったこともありました。とにかく学ぶ量を増やしました。『どこまでインプットすればいいか分からん』って立ち止まるくらいならとりあえずやれ!って派です。
あと、学び方も大切だと思ってます。いかに意識して学んでいるか。無意識でも人は色々なことに対して目を向けてるんだけど、それを意識的に『今これを学んでるんだぞ』というのを考えられるかがすごい重要です。
非常に勉強熱心なのが伝わってくる脇監督。
そしてそれを苦と思っていないのが、脇監督の長所でもあると思いました。
次回はそんな脇監督から見た教師と日本サッカーの現状、今の目標について触れていきたいと思います。
サッカーの本質を追求する旅はつづく…