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日本サッカーを開国せよ vol.7|体罰を無くすには

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日本サッカーには特有の問題がある。罰走や体罰という理不尽な指導、高校サッカーが引き起こす弊害、部活動問題などサッカー先進国では考えられないような問題が日本には多く存在する。そんな「鎖国」日本をアップデートさせることを志す1人の若者によって始まった連載企画「日本サッカーを開国せよ」。

今回のテーマは「体罰を無くすには」

文:小谷野拓夢

 

○目次

 

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①日本での体罰の歴史

体罰は絶対にあってはならない」と分かっているはずなのに、体罰に関する事件は必ずニュースになる。そもそも日本ではいつ頃から体罰というものが問題視されてきたのだろうか。

日本では、近代学校が設立した当初、体罰は法律で禁止されていた。そのため体罰という行為は稀だった。しかし、日露戦争がきっかけでその状況は大きく変わった。国全体で戦争に向け、力を集結させるために、軍は学校教育に改善を求めた。 

その結果、軍の将校が体操科主任に充てられるようになった。軍による学校教育が始まったのだ。そこから体罰は禁止されながらも、中を覗いてみると頻繁に行われるようになった。そして、戦争が終わり段々と体罰が問題視され今に至る。(参考:日本の部活動における体罰の研究)


以上が主な体罰の歴史の流れである。軍と学校教育、軍と体育は結びつきが強い。それが部活動およびスポーツにも反映されているのだろう。

 

体罰が起こる理由

ではなぜ体罰が起こるのか?

それは2つ理由がある。
1つが「体罰を過去に受けていてそれが正しいと思っているから」。
2つめが「体罰以外の方法が分からないから」である。

体罰を含め理不尽を受けてきた方々は多くいると思う。その過程でもし体罰が普通だという考えになるとする。そして、その方々がやがて指導者になり、体罰をする。それがまた繰り返される。この負のスパイラルが続いているのが、今の現状である。


そしてもう一つが規律違反をしたり指示通りに人を動かせない時に、体罰以外の方法を知らないケースだ。現在部活動やスポーツを指導している人たちが全てスペシャリストではない。ましてや部活動の顧問の方は、スポーツ未経験の方もいるだろうし、やりたくないのに顧問をやらされている方もいるだろう。

そういった環境も原因で、指導方法が分からず体罰に走ってしまうのではないかと思う。

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体罰をなくすには

実際に体罰をなくすにはどうしたらいいのか。「これだ!」というものは正直ありません。しかし、僕が考える1番の方法は部活動の顧問やスポーツ指導をしている方を指導する環境を用意することだ。つまり、「指導者の指導者」が必要だと思う。

先生になっていきなり、何十人もいるチームを率いるのは重荷である。そこでどういった方法があるのか、どうすれば上手くいくのか。体罰以外の方法を「指導者の指導者」が導いてあげることでクリーンな指導ができるようになる。

しかし、ほぼボランティアで部活動を受け持つ先生方にそこまでの時間があるのかというと正直厳しいはず。外部委託するなど、部活動のシステム改善は一刻も早く取り組むべきである。

 

④まとめ

いかがだっただろうか。体罰の歴史から振り返り、なぜ体罰が起こるのかを自分なりにまとめてみた。

問題にならないだけで、体罰が起きているチームはまだ存在するはず。体罰は選手を壊す。選手のためにも、体罰を少しでも減らす発信を続けたいと思う。

 

サッカーの本質を追求する旅はつづく…

 

keikun028.hatenadiary.jp

 

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