ジュニアのサッカーの現場で問題になる”子どもへの声がけ”。
コーチングとは名ばかりの声がけがとても多いわけですが、きっと指導者や保護者を含めた大人も適切な声がけとはどんなものかがわからないのだと思います。
気持ちが入ってしまって、強めの命令になってしまったり、適切なコーチングができていないことが往々にしてあります。
言われなきゃできない子を量産してしまう教育からの脱却
「言われなきゃできないようじゃダメだよ」って子どもに言う指導者たくさんみてきましたが、多くの場合、言われたことができるようになるための指導しかしていないわけです。
試合で結果を出すために、練習の成果を出すために。。
でも、まずやらなければならないのは、言われなくてもやるようにすることです。
これがとても難しいわけです。だって僕たち大人は、指導者、保護者の多くは、言われたことができるようになる教育しか受けてきていないからです。
最近読んでいる本にこんなことが書いてありました↓
ひとことでコーチングの特徴を表現すると、「指示・命令型から質問・提案型へ」ということができるでしょう。単に「こうしろ!」と一方的に指示、命令するだけでは一定の成果しか上がらない。その選手に本当に力を発揮してもらいたいなら、相手が心から関心を持って取り組めるような質問をコーチが考える。そして、相手からその答えを引き出し、自分の提案も伝え、お互いに双方向のコミュニケーションを重ねることによって、相手の自発的な行動が生まれていく。実際に成果を上げているコーチと選手との間にはこのようなコミュニケーションがあったのです。
子どもの自発的な行動が生まれるには、指示・命令よりも、質問だと言います。
こんな本もあります。
こちらはいずれまた詳しくご紹介したい素晴らしい本なのですが、子どもの主体性を引き出すことがなぜ重要なのか、どのような質問が効果的なのかが詳しく書かれています。
著書の藤代さんは他にも参考になる本を多数出版されていますが、こちらもぜひ読んでいただきたい一冊です↓
子どもと共に成長していく
私たち大人は、子どもに教えるというスタンスではなく、子どもと共に学んでいくスタンスが大切なのだと思います。子どもは多様です。自分の子どもですら、自分とはかなり性格も考え方も違います。よその子となれば当然全然違うわけです。
成長速度も、理解度も、全然違う子たちに対して、それぞれに合わせた適切なコーチングをしつつ、チーム全体としても育んでいかないといけません。
想像以上にとてもとても大変で、難しい仕事です。
ですから大人は、学んでいかなければならないのです。
大切なのは、言われたことをできるようにすることではなく、子どものやる気を引き出し、自発性を引き出すことです。
言われたらできる子は、指示命令で簡単です。しかし、いつまで経っても言われなきゃできないままになってしまいます。
言われなくてもやる子は、大人は楽です。勝手に学び、勝手に成長するからです。
コーチも親も、失敗しながら前進していくものです。失敗を認識し、同じ失敗を繰り返さないように学んでいけたらいいなと思います。