技術で応えられるサッカー選手を育てる 中央学院高校の教えすぎない育成哲学
市立船橋、流通経済大柏など、強豪ひしめく千葉県において、異彩を放つ中央学院高校サッカー部。
強い個が集まり、フィジカルを鍛え上げ、貪欲に勝利を目指す高校サッカーの上位チーム群、そんな中、技術と知性で戦うチームがある。
そのスタイルで見る者を魅了するだけでなく、プロサッカー選手を多数輩出するチームが中央学院高校サッカー部。
練習や試合を見学に訪れるサッカー関係者も多い。
そんなチームを率いる濵田さんの本をご紹介したい。
本の目次をパラっとめくってみると、興味のあるフレーズがたくさん飛び込んでくる。
今回、本書の一部をご紹介させていただきます。
ユース世代のみならず、ジュニアユース、ジュニア世代の指導者、あるいは保護者の方にもぜひ手にとっていただきたい一冊です。
サッカーと学校教育との矛盾
サッカーと学校教育は相反するものです。日本の学校教育は基本的に「先生の言う通りにしなさい」という考え方ですよね。これをサッカーに置き換えると、「監督の言う通りにプレーしなさい」という意味になります。日本の子どもたちは、「大人の言う通りにしなければいけない」というのを、小学1年生の時から教わってきています。
でも、サッカーは、誰かに言われてやるスポーツではないですし、自分の発想やクリエイティブなプレーをどれだけ出すことができるかが重要なスポーツです。その為の技術や戦術、判断を高校生になって教え込むのですが、今まで学校教育の中で培ってきた「監督に言われた通りにプレーしなければいけない」という考え方を壊すには、高校3年間という短い時間では、難しいなと感じています。
高校生、特に入学したばかりの1年生にとって、監督の存在は絶対的です。監督が「このプレーをしなさい」と言ったら、「はい」と何も考えずにやるのが、日本の子どもたちです。なぜなら、そういう教育をずっと受けてきているわけですから。
サッカーの本質を伝えたいという想いで、当ブログを運営しているわけですが、やはり日本の教育とサッカーは相性が悪いという前提をまず理解することからだと思うんです。
著者の濵田さんが仰るように、まずは子どもたちがどんな教育を受け、どのようにサッカーを解釈しているかということから学ぶ必要があると思います。
サッカーとは、主体的で自律的な個人が、チームでプレーし、勝利を目指すゲームです。相手と駆け引きをしながら、インタラクティブなコミュニケーションをとりながら、ゴールを目指すものです。
学校教育では学べないことなんです。
出る杭を打つ風潮、同調圧力が蔓延する社会において、サッカーは相性が悪い。
では、どのようにアプローチをするか。それを考えていかなければなりません。
本書にはたくさんのヒントが書かれています。
ぜひ、ご一読ください。
keikun028.hatenadiary.jp
keikun028.hatenadiary.jp