大人になってから学ぶサッカーの本質とは

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日本人の精神的な貧困問題…「世界基準の子育てのルール」を読んで感じたこと

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世界基準の子育てのルール という本がとても面白かったので、一部を引用してご紹介させていただきます。

日本人の貧しいところ…

私は、世界中から集まったとても多くの人種に囲まれながら、毎日の生活と仕事をしています。その中で日本人と出会った時、幸せそうにしている人と出会うことが、とても少なく、どちらかというと自分の培って来た基準と多様な人種の持つ基準のズレに迷ったり、腹を立てたり、困ったりしていることが多くあります。結局、日本人である私達は、他の文化を持つ人の行動や言動が気になって仕方ないのです。自分が「普通」と思っていたことと時にはかけ離れた「普通」と出会うことがあります。そのたびに、不思議になる感情が湧き上がってくるのです。日本人であるからこそ、実は寛容性や他人の幸せを快く思う気持ちがとても乏しいというのが問題だ、という結論に私自身は至っています。

私は、海外を一人で旅したことがきっかけで、日本の素晴らしさも、日本の貧しさも知ることができたと思っています。海外に出る前、日本で行き詰まっていた時に感じていた閉塞感、息苦しさ、違和感の正体が日本を出て、日本以外の国の文化や社会を体感してはじめて気がつくことができたのです。この本はまさに、日本という国に蔓延する精神的な貧困問題に対して、教育的にどのようなアプローチが有効なのかが書かれています。

 

私はサッカーの指導をしている時に、普通であることを過剰に気にしてしまう親御さんたち、周囲との比較で我が子をジャッジしてしまう保護者たちを目の当たりにして、サッカーよりも親御さんたちの頭の中から変えないといけないと感じていました。そして今もその状況は多くの現場で変わらないのではないでしょうか。

日本という国に蔓延する同調圧力、不寛容問題はまずこれを問題として認識することからはじまります。おかしなことをおかしいと言える人が増えないと変わらないということです。 

学校もスポーツクラブも「好き」を見つけるきっかけ探し

アメリカ人の親がよく低学年の子どもにさせることがあります。とにかく何かを体験する機会を増やすのです。体験的なクラブ活動に連れて行ってみたり、全く違う分野の習い事を勧めてみて、少しかじらせてみる。それは、一見つまみ食いをさせて色々な習い事やイベントを一貫性なくさせているような姿に映りますが、それは「好き」を見つける大切な作業です。最初から好きなことを見つけて、その習い事に熱中する子どもはとても少ないでしょう。その時に大切なのは、親である我々が軸をずらさないこと。この場合の軸は「好きなことを見つける旅」というものです。ですから長続きしないのであれば、それは好きなものが見つからなかったと次のステージに進んであげてください。

学校の勉強も、サッカークラブもバスケクラブも野球クラブも水泳教室もありとあらゆるクラブは子どもたちの「好き」のきっかけ作りにすぎないということです。

強制的にやらせ、矯正することで子どもたちの中の大切なものが失われてしまう可能性に対してあまりにも鈍感だと思います。これは日本の教育現場で多くみられます。

まずそもそも教育の本質とはなんなのか、子どもたちにとって何が重要なのかを大人が考える必要があると思います。この本は間違いなくその助けになるはずです。 

 

サッカーを好きになってもらう可能性を増やすには、サッカーに携わる人たちが素敵である必要があります。サッカーという遊びの魅力を表現できる人が増えれば、子どもたちも自然に楽しく遊ぶようになります。これはあらゆるスポーツに言えることです。日本の教育の価値観は変わっていかなければなりません。

 

サッカーの本質を追求する旅はつづく…

 

日本が世界一「貧しい」国である件について

日本が世界一「貧しい」国である件について

  • 作者:谷本真由美
  • 出版社:祥伝社
  • 発売日: 2016年04月13日