大人になってから学ぶサッカーの本質とは

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「スポーツは教育の取引材料じゃない」大人のあるべき姿とは…

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「最近、○○、サッカーに来てないね」
「怪我かな?」

「テストの点が悪かったからだって、、、」

選手、保護者の中でこんな会話を耳にすることがありませんか...?

 

「テストの点が下がったからダメと言われて」

「宿題をしていなかったから行かせて貰えなかった」

息子が以前所属していたチームでも、そんな理由でチームメイトがサッカーに来れないことがありました。

各家庭の子どもとの約束があるのかもしれませんが、この「○○できなかったら○○させないよ」というのは、「子どもとの約束」というより、脅しのように感じます。

 

子どものすることを選ぶのは、子ども自身じゃないのかな?親が決めていいのかな?

子どもはその「罰」で勉強するのかな?

友達やコーチとの大切な時間を犠牲にして、悲しい思いで机に向かわせることが生むものはなんだろう。

親の気持ちを伝える、もっと別の方法があるんじゃないのかな・・・

 

そんな複雑な気持ちでいた時に、とても素晴らしい記事に出会いました。

たくさんの方に読んで欲しいのでご紹介します。

 

一般社団法人あしたのためにプロジェクト代表の久保田大介さんによって書かれた「スポーツは教育の取引材料じゃない」というタイトルの記事です。

 

 

「スポーツは教育の取引材料じゃない。」

 

前からずっと思っていたことだけれど、サッカーを(スポーツを)教育の取引材料にする人が多すぎる。

 

勉強の成績が下がったからサッカーやらせない

何か悪さをしたらサッカー行かせない、部活停止

家での生活態度が悪いからサッカーを取り上げる

 
家で起きたことは家で解決すればいいし、勉強の成績が下がったのなら先生や親の責任。
ご自分の教育の失敗、拙さ、その補完ツールとして、サッカーを使われる。
サッカーを、子どもとの取引材料に使う大人。学校の先生も、親も。

 
サッカーに行く時間を削ったって、勉強やらない。
部活に行けなくなったって、そしたらなおさら遊ぶよ。

 

サッカーを取り上げられたくないなら勉強しっかりやれ、品行方正に生活しろ

 

これは動機付けとして間違ってる。

これを続けていくと

お父さんに怒られたくないから仕方なく勉強する、先生に睨まれたくないから真面目を演じる、サッカーを取り上げられたくないから勉強する、お父さんの言うことを聞く、その他…

これは悪名高きキラーワード【外発的動機】そのもの。

 

何か目に見える対価がないと頑張れず、評価されたい、叱られたくない、罰を受けたくない、好きなサッカーを取り上げられたくないから勉強をやる、言うことを聞く…

 

ご自分の子どもを、ご自分の生徒を、そうさせたいのだろうか。

 

勉強は勉強、サッカーはサッカー。二兎を追う者は一兎をも得ずと言うけれど、それは二兎を追う勇気のなく、その時間のコーディネートや自分のデザインをできなかった者の言い訳だし、子どもを操作し管理したい、自分もそうだったんだからと思い込んでいる大人の常套句だ。

 

二兎を追うものだけにしか、二兎を得るチャンスはない。

 

もし勉強の成績が下がったり、生活態度(これ自体も変な言葉だけど)が悪くなったのだとしたら、そこでサッカーを取り上げるのではなく(だって関係ないもん)

「お前、今日のサッカーを誰よりもしっかりやって来い。話はそれからだ」

と言うべきじゃないか。

 

ましてやサッカーはチームスポーツなので、そこにはチームメイトがいるからね。

決して親にはわからない、選手同士、選手⇆コーチだけの世界がある。

そこに立ち入る資格は、親には一切ない。

 

もちろん学校の先生も

部活を自分の教育の拙さを補完する道具に使うのは、もう本当にやめてほしい。

 

この辺のスポーツの捉え方を整理しないと、日本にスポーツが文化として根付くのは難しいと思います。

 

 

何度読んだだろう、と言うくらい、1文1文の全てが大好きな記事です。

本文中のこの言葉。

 

もし勉強の成績が下がったり、生活態度(これ自体も変な言葉だけど)が悪くなったのだとしたら、そこでサッカーを取り上げるのではなく(だって関係ないもん)

「お前、今日のサッカーを誰よりもしっかりやって来い。話はそれからだ」

と言うべきじゃないか。

約束も大事。家庭のルールもあるでしょう。

でも、言うことを聞かせるために、子どもの好きなものを取り上げるのは短絡的で簡単です。

 

この久保田さんのメッセージは、勉強をしなくていいと言っているわけでもなく、サッカーをおざなりにすることもなく、「勉強もスポーツも、自分の選択に責任を持て」と伝えているようで、とても素敵です。

筋の通った、大人の毅然とした姿です。


「子どもたちのサッカーには、親には分からない選手やコーチとの世界がある。そこに、親は踏み込んではいけない」というハッとするメッセージにも、心打たれます。


スポーツを教育の取引材料にすべきではないということ、自発的な子を育てたいと言いながら、大人が外発的動機を与えているということ、子どもたちとコーチの世界に親が踏み込んでしまっていること…

この記事は多くの示唆を大人に与えてくれます。

たくさんのチームや保護者の方に届くといいなと思います。

 

ライタープロフィール

サッカー少年の子どもを持つ母

子どもたちをもっと笑顔にするためには大人が変わらないといけない…

本には大人が変わるヒントがたくさん散りばめられています。

大人の心を育む本をご紹介していきます。

 

(久保田さんのブログはnoteに移行されています。Daisuke Kubota / あしたのために|note)

 

一般社団法人あしたのために

(久保田大介さんプロフィール)

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