写真=Getty Images
セルヒオ・カナレス。
この男の名前を聞いて「もう過去の選手だ…」と感じる人もいるのではないだろうか。
2000年にラシン・サンタンデールの下部組織に加入し、2008年にトップチームでデビューを果たした。
そのシーズンの素晴らしい活躍によりスペイン中、いや世界から注目されるようになった。
シーズン終了後にはその圧倒的な才能に惚れ込んだレアル・マドリードが6年契約で獲得した。
しかし、度重なる怪我によりレアル・マドリードではプレー機会を得ることができずに、チームを退団している。
そして、バレンシア、レアル・ソシエダと渡り歩き、今季からはレアル・ベティスでプレーしている。
セルヒオ・カナレスは現在ベティスで素晴らしいパフォーマンスを披露している。見る者を釘付けにするプレーを見れば、かつて天才と称された理由がよくわかる。
そして先日、あのイスコなどを差し置いてスペイン代表に初招集された。
そんなカナレスの魅力をお伝えしたい。
天才カナレスの才能
Hace 9 años, un joven @SergioCanales impresionaba al mundo con dos auténticos golazos en el Sánchez-Pizjuán... 🤩
— LaLiga (@LaLiga) 2019年1月9日
💚 @realracingclub 💚 pic.twitter.com/ZSv5lXv1wR
絶妙な抜け出しから、キーパーと1対1で相手DFが後ろから追って来ている状況で落ち着いてループシュートを選択できる。
カナレスはサッカーの本質は"真剣な遊び"であることを思い出させてくれる。
"真剣な遊び"を繰り返すことでしか、このプレーはできないだろう。
才能は"真剣な遊び"のなかで育まれるのだ。
ボールを利き足の前に置くということ
🙊 @SergioCanales pic.twitter.com/AO7Nmh1yQc
— ☆ (@gusmaar00) 2019年2月18日
カナレスは相手のプレスに晒されながらもボールを自在に操ることができる。
ボールの置きどころが重要なのだ。カナレスは常にあらゆる状況に対応するために、ボールを利き足の前に置いている。
【バルサ vs ベティス】
— ヲる琴 (@walwalwalcott) 2018年11月13日
ゴールキックから19本繋いで決めたベティスのゴール
カナレスの背中で相手を押し込みながらのボールキープ
マンディの2回に及ぶ右ハーフスペースから左ハーフスペースへのスキップパス
テージョの仕掛ける姿勢 pic.twitter.com/HzWRz3w9pE
背後からディフェンダーのプレスを受けながらのトラップは天才的だ。
相手をブロックする際に、踏ん張るのではなく、自分の体重をそのまま相手に預けている。そうすることで無駄に力を入れる必要がなくなる。
柔らかい状態でいることができる。
一流のサッカー選手に共通するのは"柔らかさ"なのだと思う。
カナレスのプレー集
昨シーズンはR・ソシエダも数々のゴラッソをコレクションしましたが... 😎
— LaLigaJP (@LaLigaJP) 2018年7月17日
一つに絞るとしたら、来季から乾選手のチームメートとなるカナレスのダブルフェイントですね(0:40)😱#LaLigaSantander pic.twitter.com/wAmNiY884B
常に左足でボールを触れる位置に立つこと。
周りの状況を一瞬で理解できること。
柔らかくあることの大切さ。
カナレスのプレーは僕たち日本人に、たくさんヒントを与えてくれる。
ライタープロフィール
佐藤 靖晟 21歳
高校卒業後イタリアに渡り1シーズン半、今年からスペインに移籍してプレー。
サッカーの本質を追求する旅はつづく…