「想定外のプレーをしてくれた瞬間が、一番嬉しい。指導者冥利に尽きますね。それを引き出すのが(指導者の)役目だと思うし、それを味わいたくてやっているようなものです」
ボトムアップ式で有名な畑先生の言葉です。
子どもたちの主体性を引き出し、自分たちでチームを強くしていくことが大切なんだと畑先生は言います。
では具体的にどのようなことを行なっているかはこの本に書かれているので是非購入して読んでいただきたいのですが、少しだけご紹介させていただきます。
サッカーノートでコミュニケーションを深め、指示命令はしない
畑は週の初めにノートを回収。
80 数名のノートを読み込み、感想を書く。
「心がけているのは、ハテナマークをつけること。どう思う?どうしたらいいと思う?と問いかけて、生徒の思考を広げるのが狙いです。こちらが質問をしていると、子どもたちも質問を書いてきます。先生だったらどうしますか?と。サッカーのスランプの話だったり、彼女にふられたあとのリカバリーについてだったり(笑)」
なるべく的確に短く返すようにしているが、ここぞという場合は1ページ書いてしまうこともあるという。
このように問いかけることで、選手は自分で考え始める。
もうひとつ、選手に主体的に動いてもらうには、指導者が極力指示命令をしないことです…
育成年代のチームをたくさん見てきましたが、子どもたちに指示命令をする指導者が多いです。選手に考えさるアプローチをする指導者はそうそういません。
多くのサッカー指導者は、自分の指示通りに子どもたちを動かそうと必死になります。それで少し結果が出てしまうとなかなか抜け出せなくなってしまうのだと思います。
しかし、目先の勝利を追いかけることよりも、先回りして答えを教えてしまうことよりも大切なことがあります。そこにしっかりと目を向ける必要があるのです。
この本が、サッカーの本質を考えるきっかけになれば良いなと思います。
サッカーの本質を追求する旅はつづく…