エベル・バネガ。
リーガエスパニョーラの強豪セビージャで10番を背負うアルゼンチン代表の天才MFだ。
バネガの魅力は何と言ってもエレガントさ。
バネガがボールを持てば、まさに闘牛士のように相手をコントロールする。
ゆったりとボールを持つバネガに、相手は闘牛のように激しくボールを奪いに行くが、
それをいとも簡単にいなしてしまう。
バネガから繰り出される短長のパスはフットボールをより美しくする。
そんなバネガのプレーに酔いしれていただこう。
プレッシャーを楽しむということ
Young Ever Banega teaching Higuain how to close his legs, at Mestalla. pic.twitter.com/WvypWnbYEY
— VCF Nigeria (@Valenciacf_NG) October 22, 2018
背後からくる相手を巧みに体でブロックし、前から近づいてくる相手を誘い込むかのようにボールを持ち、奪いに足を出した瞬間に脚の間にボールを通し、プレス回避してしまう。
相手が近い時こそ力まず、余裕を持って柔らかくプレーすることが大切だということ。
選択肢はよりゴールに近いところから
#SEV - O quarterback Éver Banega. #LaLiga pic.twitter.com/aOLbm5uAdR
— Henrique Bittencourt (@RHenrique1) August 24, 2018
少し長い動画だが、これは1試合の中で繰り出されたロングパスを集めたものだ。
これだけの質と精度の高いパスを何本も出すことができる。ゴールにより近い味方を一瞬のうちに見つける観察力でゲームをクリエイトしてしまうハイレベルなゲームメイカーなのだ。
選択肢はよりゴールに近いところから。そしてなおかつスペースを持っていてゴールに向かえる状態の味方選手をいち早く見つける必要がある。
バネガのプレーを見ているとゲームメイカーの本質がわかる。
ゴールに向かって走っている選手を使うということ
Éver Banega spreading long balls like this to Aubameyang and Lacazette? Fine by me. pic.twitter.com/wvRAM0oCLF
— - (@afcsigurd) December 28, 2018
サッカーはより多くのゴールを奪ったチームが勝つスポーツだ。
当然、パスを出す時も、よりゴールに近い選手にパスを出すことが求められる。
バネガはゴールが生まれる確率が高い場所に迷いなくパスを送ることが染み込んでいる。そしてボールを持ったらまずどこを見れば良いかをよく知っている。
考えていたら、迷っていたらチャンスは作れない。
小さい頃から何回もこのようなプレーをして、失敗したりしながら試行錯誤してきたのだろう。
日本の育成年代のように、ミスに対して不寛容な環境からはバネガのようなエレガントな選手は生まれないだろう。
最後にバネガのエレガントさが詰まったプレー集をご覧いただきたい
「上品なフットボール」の定義とは 🤔
— LaLigaJP (@LaLigaJP) August 1, 2018
セビージャの10番、バネガが教えてくれます 👨🏫@Ever10Banega ❤ @SevillaFC_JA pic.twitter.com/OkDB7gvVdf
現代フットボールは、速さ、強さが注目されるが、速くなくても強くなくてもピッチ上で自由を得られることをバネガが証明している。
大切なのは常に柔らかくあること、ゲームをよく観察し理解することだ。
これからもバネガのプレーに注目していただきたい。
ライタープロフィール
佐藤 靖晟 21歳
高校卒業後イタリアに渡り1シーズン半、今年からスペインに移籍してプレー。
サッカーの本質を追求する旅はつづく…