流石、世界一のサッカー大国と呼ばれるスペイン。
サッカー番組も切り取るところが面白い。そしてとても勉強になる。
試合中の監督の声、仕草、ピッチで戦う選手の表情や声までも拾って取り上げている。
日本ではここまでリアルな現場を伝える番組を見たことがない。
今回はアトレティコマドリードのシメオネ監督の試合中の声をピックアップした一幕を切り取ってみたい。
先制ゴールを決めた後に、シメオネはこう言った。
「Tenla! Tenla porque no salen!」
「Cansalos con la pelota!」
「Que corran ellos ahora!」
「Que no la larguemos!」
正確に翻訳するのが難しいのだが、言わんとしていることはこういうことだ。
「ボールを回して相手を走らせ、疲れさせろ。ボールを失うな。」
つまり、失点して前がかりにゴールを奪いにくる相手のペースにしてはならない。
いまはボールを回して、相手を消耗させろという指示だ。
サッカーを観る目が養われる文化
試合中の状況をリアルに捉えて配信することで、多くの人々のサッカーを観る目が自然と養われているのだ。スペイン語圏の国々がサッカーが強い理由の1つなのだと感じている。そして日常的にテレビやラジオでサッカーが頻繁に放送されている。
サッカーが日常にあることがまず日本とは違うのだけれども…
本当にサッカーを探求するのであれば日本語で情報を得るよりもスペイン語やポルトガル語、あるいはドイツ語やオランダ語などサッカー強国の言葉を学んで情報を得るほうが何倍も有意義だろう。
サッカーの本質などというテーマはすでに語り尽くされ、より深くサッカーを考察しているのがスペインをはじめ、サッカー先進国と呼ばれる国々なのだ。
日本もそんな日がくるのだろうか…
いや、我々がそのような環境を作っていかねばならない。
日本サッカーを強くする前にサッカー文化を育みたい
私は日本のサッカーを強くするなどと言う前に、サッカーの根源的な魅力をしっかりと伝えていかねばならないと感じている。
ピッチで自分を上手に表現できるようになることの面白さを。
感情を表現することの喜びを。
仲間と共にひとつのチームを作り上げる楽しさを。
サッカーで得ることのできる感動は生きることの本質を教えてくれる。
だからこそ、サッカーの本質とはなんなのかを多くの人が考えることができるようになるために発信し続けていきたいと思う。
サッカーの魅力をセンス良く伝えていくことがサッカーに魅せられた大人たちの使命なのだと思うのです。
サッカー文化を育むために…
サッカーの本質を追求する旅はつづく…