エジウソン:元柏レイソル
「日本に欠けているのは、選手の潜在能力を最大限に引き伸ばすことだ。
僕たちブラジル人は幼い頃から自分のプレー、役割、個性を求められた。
決められた枠の中では本当の個性は生まれないし、育つわけもない。
日本の指導者は選手の個性を引き出し、彼らに自信をもたせることを考えるべきだ。
そして選手は、自分のプレーをもっと貪欲に追求しなければいけない。」
私たちはこのエジウソンの言葉を考えなければならない。とりわけ日本の育成年代に携わる指導者は「教える」ことから「引き出す」方向へシフトしていく必要がある。
選手に自信をもたせること、矯正や強制からはなにも生まれない。
その個にしか出せない魅力をともに追求すること。寄り添うことが大切なのだ。
【参考文献】サッカー誰かに話したいちょっといい話—世界中から集めた
オッツェ:元ジェフ市原、ブランメル仙台
「日本人選手は優しすぎる。もっと貪欲になっても良いと思う。
監督の言うことを素直に聞くのもいいけど、実際にプレーするのは選手なんだ。
臨機応変に“我”を出すことも必要なことなんじゃないかと思う。」
中田英寿の言葉を思い出す。
「日本人は自分の能力を100%発揮する術を知らない」
日本と戦った後にネイマールが口にした言葉を思い出す。
「日本代表は必死さが足りなかった。僕らブラジルでも泥臭く攻め続けるのに格好を気にしているように見えた」
もっともっと選手は自分を深く追求していくべきだ。自分にしか表現できないことを。そしてそれはより貪欲であるべきで、泥臭くてよいのだ。
ときにはコーチや監督の言うことよりも自分の心の声に従ったって良いのだ。
指導者に簡単に制御されてはならない。
本当の自分は誰にも制御することなどできない。
自分の潜在能力を開放するために、飼い慣らされてはいけない。
だからこそ自分自身で考え抜くことだ。
自分はどうしたいのか、どうなりたいのか。
誰かの期待に応えることの前に、自分の期待に応えることが重要だ。
自分を信じること。自分との約束を守ること。
これを積み重ねていくことで圧倒的な自信がつく。
日々なんとなく生きて、なんとなくサッカーしている人間が成長するとは思えない。
自分と向き合うことから逃げてはいけない。
本当に苦しい作業だけれど、自分の本質としっかりと向き合うことなしに成長などありえない。
君はどうしたいのか。
サッカーの本質を追求する旅はつづく…
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